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トリプシン

トリプシン

出典: Wikipedia
一般小学生

まとめ

トリプシン
すい液に含まれる強力なタンパク質分解酵素で、胃で分解されたペプトンや未分解のタンパク質をさらに小さなペプチドへと分解する役割を担う

解説

トリプシンは、膵臓(すいぞう)から分泌される膵液に含まれる主要なタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)です。膵臓内では、自身の細胞を消化しないよう「トリプシノーゲン」という活性を持たない前駆体の状態で存在しています。これが十二指腸へ運ばれると、腸壁から分泌されるエンテロキナーゼという酵素の働きによって活性化され、トリプシンへと変化します。

主な働きは、胃でペプシンによって分解されたペプトンや、未分解のタンパク質に作用し、より小さな分子であるペプチドへと分解することです。また、トリプシンは他の膵液酵素(キモトリプシンなど)を活性化させるスイッチのような役割も果たしています。以下に、胃で働くペプシンとの主な違いをまとめます。

項目 ペプシン トリプシン
分泌場所 胃(胃腺) 膵臓
作用場所 十二指腸
最適pH 酸性(pH2付近) アルカリ性(pH8付近)
分解対象 タンパク質 タンパク質・ペプトン
コラム

トリプシンの最適pHは8前後の弱アルカリ性であり、これは胃から送られてきた酸性の内容物を、膵液に含まれる炭酸水素ナトリウム中和することで保たれます。もし膵臓内でトリプシンが誤って活性化してしまうと、膵臓自体を消化してしまう「急性膵炎」という重篤な病気を引き起こす原因となります。このように、体内の消化システムは非常に精密な制御が行われています。

小学生のみなさんへ

わたしたちが食べた肉や魚などのタンパク質をバラバラにする、とても強力な「はたらきもの」がトリプシンです。トリプシンは、おなかの右側にある「膵臓すいぞう」という場所で作られる「すい液」の中に含まれています。

食べ物が胃から十二指腸じゅうにしちょうという場所に運ばれてくると、トリプシンが登場します。胃で少し小さくなったタンパク質を、さらに細かくバラバラにして、体が栄養として吸収きゅうしゅうしやすくする大切な役割やくわりを持っています。

ルラスタコラム

トリプシンは、自分自身がはたらくだけでなく、仲間の酵素こうそたちに「さあ、出番だよ!」と合図を送って起こしてあげるリーダーのような役目も持っているんだよ。

テストでの問われ方・理解度チェック

【基礎】 トリプシンは、どのような栄養素を分解する消化酵素ですか。
タンパク質(およびペプトン)
【応用】 胃で働くペプシンと、十二指腸で働くトリプシンの「最適pH」にはどのような違いがありますか。
ペプシンは強酸性(pH2付近)で最もよく働くのに対し、トリプシンは弱アルカリ性(pH8付近)で最もよく働くという違いがあります。
【実践】 トリプシンが膵臓内では「トリプシノーゲン」という活性のない状態で存在しているのはなぜか、記述しなさい。
強力なタンパク質分解能力を持つトリプシンが、タンパク質で構成されている膵臓自体の組織を消化して壊してしまわないようにするためです。

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