成虫で冬越し

一般小学生

まとめ

  • 昆虫が卵やさなぎ幼虫といった未成熟な段階ではなく、成虫の形態を維持した状態で冬季を過ごす生存戦略。
  • ナミテントウなどの昆虫が、落ち葉の下や樹皮の隙間、物陰など、外気温の影響を受けにくい場所を選んで集団で越冬する行動が代表的である。
  • 活動を停止して代謝を極限まで抑えることで、厳しい寒さの中でもエネルギー消費を最小限に留め、生存率を高める仕組みを持つ。

解説

昆虫は種によって冬を越す際の形態が異なり、卵、幼虫、さなぎ、成虫のいずれかの段階で冬を越します。成虫で冬を越すナミテントウなどは、集団になることで温度変化の影響を和らげる戦略をとります。これらは、周囲の温度に合わせて体温が変化する「変温動物」特有の生存戦略であり、適切な場所での冬越し冬眠が必要不可欠です。

動物の行動は気温の変化と密接に関係しています。変温動物である昆虫や爬虫類などは、外部環境に体温が左右されるため、活動を停止してエネルギーを節約します。一方で、恒温動物であっても、季節に応じて産卵時期を調整したり、ツバメのように生息地を移動(渡り)したり、サケのように遡上したりすることで環境に適応しています。これらの行動はすべて、体温の維持や生存、繁殖という目的のために最適化された季節的活動です。

コラム

成虫で冬を越すメリットとして、春になって気温が上がるとすぐに活動を開始し、産卵や餌の確保ができる点が挙げられます。しかし、成虫の体は卵やさなぎに比べて外敵に見つかりやすく、乾燥や急激な冷え込みに弱いというリスクも併せ持っています。そのため、集団化や保護色の活用など、形態以外の適応行動も重要となります。

小学生のみなさんへ

冬になると、虫たちはどこへ行ってしまうのでしょうか。実は、多くの虫は卵やさなぎのすがたで冬をこしますが、中には「成虫(大人のすがた)」のまま冬をこす虫もいます。これを「成虫で冬ごし」といいます。

たとえば、ナミテントウというてんとう虫は、冬になるとたくさんの仲間と集まって、落ち葉の下や建物のすき間にかくれます。みんなで集まることで、寒さから身を守っているのです。虫はまわりの温度に合わせて体温が変わる変温動物へんおんどうぶつなので、寒い冬は動かずにじっとして、春が来るのを待ちます。

ルラスタコラム

成虫で冬をこすチョウもいます。キタテハというチョウは、羽を閉じて枯れ葉のような色になり、敵に見つからないようにじっとして冬をすごします。春になると一番早く飛び始めるチョウの一つなんですよ。

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