まとめ
- 化学式 Ca(OH)₂ で表される白色の粉末状の固体で、一般に「消石灰(しょうせっかい)」とも呼ばれる。
- 水に溶けにくい性質を持つが、その水溶液は強いアルカリ性を示し、石灰水として二酸化炭素の検出に利用される。
- 多くの固体物質とは対照的に、水温が上昇するほど溶解度が減少するという極めて珍しい熱力学的特性を持つ。
解説
物質が溶媒に溶ける限界の量を溶解度と呼び、この限界まで溶かした状態を飽和といいます。水酸化カルシウムは、この溶解度の挙動が非常に特殊です。通常、ミョウバンや砂糖などの固体は温度が上がると溶ける量が増えますが、水酸化カルシウムは温度が上がると逆に溶けにくくなります。これは気体(酸素や二酸化炭素など)の溶解度変化と似た傾向であり、固体の中では例外的な存在です。
溶解のプロセスにおいては、溶ける物質を「溶質」、溶かす液体を「溶媒」、混ざり合った液体を「溶液」と定義します。溶液の濃さを表す質量パーセント濃度は「溶質の質量 ÷ (溶媒の質量 + 溶質の質量) × 100」で算出されます。また、溶解の前後で全体の重さが変わらない「質量保存の法則」が成り立つことも重要なポイントです。物質を取り出す際、温度による溶解度の差が大きいものは冷却(再結晶)が有効ですが、食塩のように差が小さいものや水酸化カルシウムのような物質は、水を蒸発させる手法が検討されます。
水酸化カルシウムは、別名「消石灰」ともよばれる白い粉です。みなさんが理科の実験で使う「石灰水」のもとになる物質です。石灰水にストローで息を吹きこむと白くにごるのは、息の中にふくまれる二酸化炭素と反応するからです。
この物質には、とても変わったとくちょうがあります。ふつう、砂糖や塩などは、お湯のように温度が高い水ほどたくさん溶けます。しかし、水酸化カルシウムはぎゃくに、水の温度が上がれば上がるほど、溶ける量が少なくなってしまうのです。これは固体の中ではとてもめずらしい性質です。
また、水に溶かしても全体の重さは変わりません。これを「質量保存の法則」といいます。溶けて見えなくなっても、重さは消えていないということをおぼえておきましょう。
校庭に白い線で引いてある「ラインパウダー」を見たことがありますか?昔は水酸化カルシウム(消石灰)が使われていましたが、目に入るとあぶないため、最近ではより安全な炭酸カルシウムという別の粉が使われるようになっています。
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