まとめ
- 一度溶かした物質を、温度変化や溶媒の蒸発によって再び固体(結晶)として取り出す操作。
- 物質ごとに異なる「溶解度」の性質を利用し、特定の成分を分離・精製するために用いられる。
- 冷却による方法(ホウ酸など)と、蒸発による方法(食塩など)の2つの主な手法がある。
解説
物質が一定量の溶媒(通常は水100g)に溶けることができる最大量を「溶解度」と呼びます。この溶解度は、溶質の種類や温度によって決まっており、一般的には温度が高くなるほど多くの物質が溶けるようになります。
高い温度で物質を限界まで溶かした「飽和水溶液」の温度を下げると、温度低下に伴って溶解度が減少します。このとき、溶けきれなくなった分が固体として現れる現象を「析出」と呼びます。この原理を利用して、ホウ酸のように温度による溶解度の変化が大きい物質を分離するのが、冷却による再結晶です。
一方で、食塩(塩化ナトリウム)のように温度が変わっても溶解度があまり変化しない物質の場合は、冷却してもわずかしか析出しません。そのため、溶媒である水を加熱して蒸発させることで、強制的に溶質を固体として取り出す手法がとられます。
再結晶は、少量の不純物が混ざった固体から、純度の高い物質を取り出す「精製」の目的で非常によく使われます。一度すべてを溶かしてから特定の条件で結晶化させることで、不純物を水溶液中に残し、目的の物質だけを純粋な結晶として得ることができます。
水に溶かした物質を、もう一度目に見える「つぶ(結晶)」として取り出すことを「再結晶」といいます。これには、大きく分けて2つの方法があります。
1つ目は、お湯にたくさん溶かしたあとで、ゆっくり冷やす方法です。ホウ酸などは、温度が高いときはたくさん溶けますが、冷たくなるとあまり溶けなくなります。そのため、冷やすと溶けきれなくなった分が、きれいなつぶになって出てきます。
2つ目は、水を蒸発させてなくしてしまう方法です。食塩(塩)などは、温度を変えても溶ける量がほとんど変わりません。そのため、冷やすよりも水を熱して飛ばしてしまう方が、うまく取り出すことができます。
このように、物質の「溶け方」の特ちょうに合わせて方法を使い分けるのがポイントです。
自然界にある美しい水晶やアメジストなどの宝石も、長い時間をかけて岩石の中で成分がゆっくりと固まった、巨大な結晶の仲間なんですよ。
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