まとめ
- 太陽放射による日変化や季節変化の影響をほとんど受けず、1年を通して温度がほぼ一定に保たれている地中の温度。
- 地下約10mから15m程度の深さに達すると、その土地の年平均気温とほぼ等しい一定の温度(恒温)を示す。
- 恒温層よりさらに深い場所では、地球内部からの熱(地殻熱流量)の影響により、深くなるほど温度が上昇する。
解説
地表付近の温度は、太陽の南中高度の変化に伴って変化します。太陽から受ける熱量が変わることでまず地温が変化し、その地面からの放射熱によって気温が変化するという因果関係があります。土壌は熱を伝えにくいため、熱の移動には時間がかかります。そのため、太陽放射のピーク、地温のピーク、気温のピークにはそれぞれ約1ヶ月程度のタイムラグが生じます。
地表から深くなるほど、この温度変化の幅(振幅)は小さくなり、変化のタイミングもさらに遅れていきます。地下約10m以深では、地表の季節変化の影響が無視できるほど小さくなり、温度が安定した「恒温層」となります。井戸水やトンネル内の空気が夏に冷たく冬に暖かく感じられるのは、この安定した地下温度と、変化の激しい地上気温との差によるものです。
地面のずっと深いところの温度は、太陽の光の影響をあまり受けないため、1年中ほとんど変化しません。これを「地下深くの温度」といいます。
ふだん私たちが生活している地面の近くでは、夏はあつく、冬はさむくなりますね。これは太陽の光で地面があたためられ、その熱が空気に伝わるからです。でも、地面の下10メートルより深い場所まで行くと、外の気温がかわっても温度はいつも同じくらいに保たれています。
井戸の水やトンネルの中の空気が「夏はつめたく、冬はあたたかく」感じるのは、このためです。水や空気の温度が変わっているのではなく、外の気温とくらべてそう感じるだけなのです。地下深くの温度は、その場所の1年間の平均気温とだいたい同じになっています。
昔の人は、地下の温度が変わらないことを利用して、食べ物を保存する「氷室(ひむろ)」や「あなぐら」を作っていました。天然の冷蔵庫として、地下の力をうまく使っていたのですね。
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