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蒸発

一般小学生

まとめ

蒸発
液体の表面にある分子が熱運動によって分子間力を振り切り、気体となって飛び出していく現象

解説

蒸発は、物質が液体から気体へと状態変化する現象の一つです。似た現象に「沸騰」がありますが、これらは発生する場所や温度条件において明確な違いがあります。蒸発は液体の表面だけで起こり、沸点以下のどのような温度でも常に発生していますが、沸騰は液体の内部からも気化が起こり、特定の温度(沸点)に達する必要があります。

項目 蒸発 沸騰
発生場所 液体の表面のみ 液体全体(内部含む)
温度条件 沸点以下でも常に起こる 沸点に達した時のみ
現象の様子 静かに進行する 気泡が発生し激しい

化学の実験では、水溶液から溶質を取り出すために蒸発を利用します。例えば、食塩のように温度による溶解度の変化が小さい物質を分離する場合、溶液加熱して溶媒(水)を追い出す「蒸発乾固」という操作が有効です。この際、質量保存の法則により、溶媒がなくなっても溶けていた物質の質量は変わりません。そのため、蒸発後の固体の質量を計算で求めることが可能です。

コラム

蒸発が起こるとき、液体は周囲から熱を奪います。これを「気化熱」と呼びます。打ち水をして涼しく感じたり、お風呂上がりに体が冷えたりするのは、水が蒸発する際に周囲の熱を奪っていくためです。この原理は「乾湿計」にも応用されており、湿球の水分が蒸発することで温度が下がる性質を利用して湿度を測定します。

また、自然界では中東の「死海」が有名な例です。強い日差しによって湖水の蒸発が激しく進むため、塩分濃度が非常に高くなっています。その結果、液体の密度が大きくなり、人間が何もしなくても浮くほどの強い浮力が発生するのです。計算問題では、飽和水溶液を加熱して水を蒸発させた際に、溶けきれなくなった溶質がどれだけ析出するかを溶解度曲線から求める問いが頻出します。

小学生のみなさんへ

コップに水を入れて置いておくと、いつのまにか水の量がへっていることがあります。これは、水の表面から水が目に見えない「水蒸気すいじょうき」になって、空気の中へ飛び出していったからです。この現象げんしょうを「蒸発じょうはつ」といいます。

せんたく物がかわくのも、水たまりがなくなるのも、すべてこ蒸発じょうはつのおかげです。水がグツグツわきたつ「沸騰ふっとう」とはちがい、蒸発じょうはつは温度がひくくても、いつでも少しずつ進んでいます。

また、水が蒸発じょうはつするときには、まわりの熱をうばうという特ちょうがあります。おふろ上がりに体がひんやりするのは、体についた水てきが蒸発じょうはつするときに、体の熱をいっしょに持っていくからなのです。

ルラスタコラム

中東にある「死海(しかい)」という湖は、とても暑い場所にあるため、水の蒸発じょうはつがものすごくはげしいです。水だけがどんどんなくなって塩がのこるため、ふつうの海よりも塩の濃度のうどがとても高くなっています。そのため、水の密度みつどが大きくなり、人間がプカプカとうかぶことができるのです。

テストでの問われ方・理解度チェック

【基礎】 蒸発と沸騰の大きな違いを、現象が起こる「場所」に着目して答えなさい。
蒸発は液体の表面だけで起こるが、沸騰は液体の内部からも起こる
【応用】 暑い日に地面に打ち水をすると涼しく感じるのはなぜか、「蒸発」という言葉を使って説明しなさい。
水が蒸発する際に、周囲の熱を「気化熱」として奪い去るため
【実践】 10%の食塩水100gを加熱して水をすべて蒸発させたとき、残る固体の質量は何gか。また、その理由を答えなさい。
10g。理由は、蒸発によって溶媒(水)はなくなるが、溶けている物質(食塩)の質量は変わらないという「質量保存の法則」が成り立つため

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