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気化熱

一般小学生

まとめ

解説

物質が液体から気体へと変化するとき、周囲からエネルギーを熱として奪う性質があります。これを気化熱(蒸発熱)と呼び、潜熱の一種に分類されます。私たちの身近な例では、打ち水によって地面の温度が下がる現象や、汗が乾くときに涼しく感じる現象がこれに該当します。

気象観測で使われる「乾湿球湿度計」もこの原理を応用しています。湿球はガーゼで包まれ常に水で湿っているため、水が蒸発する際に気化熱を奪い、温度が下がります。空気乾燥しているほど蒸発が盛んになり、乾球との温度差が大きくなるため、この差を利用して湿度を算出することが可能です。

生物学的な視点では、植物の「蒸散」において重要な役割を果たします。植物は葉の裏にある気孔から水分を放出することで、直射日光による葉の温度上昇を防いでいます。この蒸散は、単なる冷却だけでなく、植物体内に負圧を生じさせることで、根から水や無機養分を吸い上げる原動力(蒸散流)としても機能しています。

コラム

環境への適応戦略として、乾燥地に生息するサボテンなどは、日中の過剰な水分喪失を防ぐために昼間に気孔を閉じる特殊な仕組みを持っています。また、日本の落葉樹が冬に葉を落とすのも、乾燥した冬に蒸散を抑え、体内の水分を維持するための生存戦略の一つです。物理学的には、30℃の空気において水蒸気量が飽和に達すると結露が生じますが、この際に出される熱は「凝縮熱」と呼ばれ、気化熱とは逆のプロセスになります。

小学生のみなさんへ

水などの液体が、空気中に蒸発じょうはつして気体になるときには、まわりから熱をうばうという性質があります。この、うばわれる熱のことを「気化熱」といいます。

たとえば、プールから上がったときに体がひんやり感じるのは、体についた水てきが空気中ににげるときに、みなさんの体から気化熱をうばっていくからです。打ち水をすると地面がすずしくなるのも、同じ理由です。

植物もこの気化熱を利用しています。暑い日に葉っぱから水分をにがす「蒸散じょうさん」を行うことで、自分の体温が上がりすぎないように調節ちょうせつしているのです。また、このおかげで根っこから水を吸い上げる力も生まれます。

ルラスタコラム

イヌが暑いときに舌を出して「ハァハァ」しているのも、舌の水分を蒸発させて気化熱で体温を下げようとしているからなんだよ。人間が汗をかくのと同じ仕組みだね!

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