- 塩化カリウム
- 塩酸と水酸化カリウムの中和反応によって生成される、化学式KClで表される無色透明または白色の塩
解説
塩化カリウムは、強酸である塩酸(HCl)と強塩基である水酸化カリウム(KOH)が中和することで生成される正塩である。化学反応式は KOH + HCl → KCl + H2O と表される。水に非常によく溶け、水溶液中ではカリウムイオン(K+)と塩化物イオン(Cl-)に完全に電離する強電解質である。
強酸と強塩基からなる塩であるため、水溶液は中性を示す。これは、弱塩基と強酸からなる塩化アンモニウムなどが加水分解によって酸性を示すのとは対照的である。結晶構造は塩化ナトリウム型構造(面心立方格子)をとり、イオン結合によって強く結びついている。
コラム
産業面では、植物の三大肥料成分の一つであるカリ肥料の主原料として極めて重要である。また、医療分野では低カリウム血症の治療薬として、食品工業では塩化ナトリウムの代用(減塩食品)や凝固剤として利用されるなど、用途は多岐にわたる。
理科の学習においては、温度による溶解度の変化を利用した再結晶の実験や、炎色反応(カリウムによる赤紫色)の確認などで頻繁に登場する物質である。