まとめ
解説
だ液アミラーゼは、食物に含まれるデンプンを分解する役割を持つ消化酵素です。食物を口に入れてよく噛むと、だ液と混ざり合い、多糖類であるデンプンの鎖が切断されて二糖類の麦芽糖(マルトース)へと変化します。この過程を「化学的消化」と呼びます。デンプン自体には甘みがありませんが、アミラーゼの働きによって麦芽糖が生成されることで、噛むほどに甘みを感じるようになります。
実験では、ヨウ素液やベネジクト液を用いてその働きを確認します。以下の表は、それぞれの試薬が何に反応するかをまとめたものです。
| 試薬名 | 反応する物質 | 反応後の色の変化 |
|---|---|---|
| ヨウ素液 | デンプン | 青紫色になる |
| ベネジクト液 | 麦芽糖(糖) | 赤褐色になる(加熱が必要) |
だ液アミラーゼは、ヒトの体温に近い37℃前後で最も活発に働きます。また、pH7付近(中性)で高い活性を示しますが、胃液のような強い酸性環境下ではその構造が変化し、働きを失う(失活する)という性質があります。
セロハン膜を用いた実験は、消化による分子の大きさの変化を理解するのに役立ちます。デンプン溶液を入れたセロハン袋を水に浸しても、デンプンは分子が大きいため膜を通り抜けることができません。しかし、だ液を加えてデンプンが麦芽糖に分解されると、分子が小さくなるため膜を通り抜けて外側の水へと移動します。このとき、外側の水をベネジクト液で調べると反応が出ますが、ヨウ素液では反応が出ないことから、デンプンがより小さな糖に変化したことが証明されます。
ごはんやパンを口の中でずっとかんでいると、だんだん甘く感じたことはありませんか?これは、口の中にある「唾液」の中に、食べ物を分解する「酵素」という特別な物質が入っているからです。
この物質の名前を「だ液アミラーゼ」といいます。だ液アミラーゼは、ごはんなどにふくまれる「デンプン」を、体の中に吸収しやすい「麦芽糖」という糖に変える働きをしています。この働きのおかげで、私たちは食べ物の栄養を体に取り入れることができるのです。
だ液アミラーゼは、冷たすぎたり熱すぎたりするとうまく働きません。私たちの体温と同じくらいの温度のときに、一番元気に働いてデンプンを分解してくれるんですよ。
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