まとめ
解説
ヒトの体内では、生命活動を維持するために絶えず化学反応が行われています。これらの反応を効率よく進める触媒の役割を果たすのが「酵素」です。酵素は主にタンパク質で構成されており、その働きは温度に強く依存します。酵素が最も効率よく機能する温度を「最適温度」と呼び、ヒトの消化酵素(アミラーゼやペプシンなど)の多くは、平熱に近い37℃前後で活性が最大となります。
唾液を用いた消化の実験において、試験管を約40℃(または37℃)のぬるま湯に浸すのは、この生体内の環境を再現するためです。37℃の条件下では、唾液に含まれるアミラーゼがデンプンを糖に分解するため、ヨウ素液を加えても青紫色に変化せず、ベネジクト液(またはフェーリング液)を加えると赤褐色の沈殿が生じます。対照的に、5℃などの低温環境や、一度沸騰させて酵素が失活した条件下では、デンプンの分解は進みません。
わたしたちの体の中では、食べたものを細かく分解して栄養にする「消化」という仕組みが働いています。このときに活躍するのが「酵素」という物質です。酵素は、冷たすぎても熱すぎてもうまく働くことができません。わたしたちの体温に近い37℃くらいのときに、一番元気に働いてくれます。
理科の実験で、つば(だ液)がデンプンを分解するかどうかを調べるとき、試験管をぬるま湯につけるのは、体の中と同じ37℃くらいにして、酵素が一番働きやすい環境を作るためです。もし氷水のように冷たい場所で実験をすると、酵素が動けなくなってしまい、デンプンはそのまま残ってしまいます。
カゼをひいて熱が出ると体がだるくなるのは、体温が上がりすぎて、体の中の酵素がうまく働けなくなってしまうことも一つの原因なんだよ。37℃前後の体温を保つことは、元気に過ごすためにとても大切なことなんだね。
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