深海生物

一般小学生

まとめ

  • 水深200m以深の深海において、高水圧・低水温・暗黒という極限環境に適応して生息する生物の総称です。
  • 水深に正比例して増大する水圧に耐えるため、体内に空気の隙間を持たないなど、独自の進化を遂げた身体構造を持っています。
  • 太陽光が届かないため、表層からの有機物(マリンスノー)や熱水噴出孔の化学物質を利用する独自の生態系を構築しています。
深海生物海洋生物水圧生態系

解説

深海は、水深が10m深くなるごとに約1気圧ずつ水圧が増加する過酷な環境です。具体的には、水深1cmにつき1cm2あたり1gの水圧がかかるため、水深10m(1000cm)では1kgもの重さがかかる計算になります。数千メートルの深海では数百気圧に達しますが、深海生物は細胞レベルで圧力を受け流す構造を持つことで、この巨大な圧力下でも生存が可能です。

また、光が届かないため光合成による生産が行われません。そのため、上層から降ってくる「マリンスノー」と呼ばれる有機物の破片や、海底から噴き出す熱水に含まれる化学物質をエネルギー源とする化学合成細菌を基盤とした、特殊な食物連鎖が形成されています。自ら光を放つ「発光器」を持つ種が多いのも、暗黒の世界で獲物を誘ったり仲間と通信したりするための適応の結果です。

コラム

水圧の性質は「浮力」の発生とも深く関わっています。物体が水中にあるとき、物体の上面にかかる水圧よりも、より深い位置にある底面にかかる水圧の方が大きくなります。この上下の水圧の差が、物体を上向きに押し上げる力である「浮力」の正体です。

近年では、深海の高圧環境を維持したまま生物を地上へ運ぶ飼育技術も進歩しており、水族館などでその姿を観察できるようになっています。しかし、急激な減圧は深海生物の組織を破壊するため、捕獲や輸送には極めて高度な技術が求められます。

小学生のみなさんへ

海の中でも、光がとどかないくらい深い場所(水深200メートルより深いところ)に住んでいる生き物を「深海生物」とよびます。深い海は、温度がとても低く、まわりは真っ暗です。さらに、水の重さによる強い「水圧すいあつ」がかかる、とてもきびしい世界です。

水の中では、深くなればなるほど、水がおしつけてくる力(水圧すいあつ)が大きくなります。たとえば、水深10メートルでは、1センチメートル四方の広さに1キログラムもの重さがかかります。深海生物は、この強い力におしつぶされないように、体に空気のすきまを作らないようにしたり、特別な体のつくりに進化したりして生活しています。

食べ物も少ないため、海の上のほうから降ってくる生き物の死がいなどを食べています。また、暗い海の中でエサをさそったり、敵をおどろかせたりするために、体が光る「発光器」をもっている生き物もたくさんいます。

ルラスタコラム

深海生物を急に海の上のほうへ連れてくると、まわりの水圧すいあつが急に弱くなるため、体の中の空気がふくらんで、目玉が飛び出したりお腹がふくらんだりして死んでしまうことがあります。そのため、生きたままつかまえるには、特別な入れ物が必要なんだよ。

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