遡上(そじょう)

一般小学生

まとめ

  • サケなどの回遊魚が、産卵(繁殖)のために海から河川の上流へとさかのぼる行動のこと。
  • 動物季節的な活動や環境への適応、および生命サイクルを維持するための生存戦略の一環。
  • 気温水温の変化、日照時間などの環境要因が引き金となり、特定の時期に行われる。
産卵動物の生活と季節サケ回遊

解説

動物の活動は、気温や季節の変化と密接に関係しています。例えば、昆虫が卵や幼虫の姿で冬を越したり、カエルなどの変温動物冬眠したりするのは、環境の変化に合わせてエネルギーを節約し、生存率を高めるための仕組みです。これらと同様に、特定の時期に行われる大規模な移動も、動物にとって重要な季節的活動といえます。

サケの場合、海で数年間過ごして成魚になると、産卵のために自分が生まれた川へと戻る「母川回帰」という習性を見せます。川の激しい流れに逆らい、滝のような段差を跳ね越えながら上流を目指す「遡上」は、非常に多くのエネルギーを消費する過酷な行程です。しかし、天敵が少なく、卵が流されにくい上流の環境で産卵することは、次世代に命を繋ぐために極めて合理的な選択なのです。

コラム

遡上を行う魚はサケだけではありません。アユやマルタウグイなども、繁殖期になると川をさかのぼる姿が見られます。また、こうした季節的な移動は魚類に限らず、ツバメなどの渡り鳥の移動や、サンショウウオが産卵のために水辺へ集まる行動など、自然界の至る所で観察されます。

なお、海水から淡水へと環境が変わる遡上の際には、魚の体内で浸透圧を調整する生理的な変化が起こっています。このように、遡上は単なる移動ではなく、動物の体が環境の変化に高度に適応した結果といえるでしょう。

小学生のみなさんへ

サケなどの魚が、赤ちゃんを産むために海から川の上流に向かって泳いでいくことを「遡上そじょう」といいます。サケは自分が生まれた川のにおいをおぼえていて、何年もかけて海で大きくなったあと、また同じ川にもどってくるという、とてもふしぎな力を持っています。

川の流れはとてもはやく、とちゅうには大きな段差や岩などの障害物しょうがいぶつもあります。それでも魚たちは、次の世代に命をつなぐために、一生けんめいジャンプをしたり流れに逆らったりして、上流を目指します。これは、動物が季節に合わせて生きのこるための大切な行動のひとつです。

ルラスタコラム

サケはどうやって自分が生まれた川を見つけるのでしょうか?実は、川ごとにちがう「水のにおい」をかぎ分けているといわれています。ほかにも、地球の磁気を感じとる力を使っているという説もあり、自然界のナビゲーション能力にはおどろかされますね。

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