極相(クライマックス)

一般小学生

まとめ

極相(クライマックス)
植物群落の遷移が進み、その地域の気候条件において種構成が安定し、それ以上大きな変化が見られなくなった最終的な状態

解説

植物群落は、時間の経過とともにその姿を変えていきます。これを「遷移」と呼びます。最初は日当たりの良い場所を好む「陽樹」が森を作りますが、成長して葉が茂ると地面に光が届かなくなります。すると、暗い場所でも育つことができる「陰樹」が成長し始め、やがて森の主役が入れ替わります。

このようにして、その土地の気候に最も適した、より安定した樹種の組み合わせに達した状態が「極相(クライマックス)」です。日本の多くの地域では、スダジイやカシ、ブナなどの陰樹が中心となる「極相林」が形成されます。一度極相に達すると、外部からの大きな攪乱がない限り、その構成は長期間維持されます。

コラム

極相林は完全に変化が止まったわけではありません。巨大な木が寿命や台風で倒れると、そこに光が差し込む「ギャップ」と呼ばれる空間が生まれます。このギャップでは一時的に陽樹が育つこともありますが、最終的には再び周囲の陰樹が成長して埋め合わせるため、森全体としては安定した状態が保たれます。

また、極相の状態は地域の降水量温度によって異なります。例えば、乾燥した地域や寒冷な地域では、森林ではなく草原や荒原が極相となる場合もあります。生態系における生産者(植物)が安定することは、そこに住む消費者分解者のバランスを保つことにもつながります。

小学生のみなさんへ

森の植物たちは、長い時間をかけて少しずつ入れかわっていきます。最初は日当たりのよい場所が好きな植物が集まりますが、木が大きくなって地面が暗くなると、日かげでも育つことができる植物がふえていきます。

そうして、その場所の天こうにぴったり合った、一番安定したメンバーの集まりになった状態じょうたいを「極相きょくそう(クライマックス)」と呼びます。日本の多くの場所では、最後にはシイやカシといった、暗い場所でも強い木々が並ぶ豊かな森になります。

この状態じょうたいになると、森の様子はめったなことでは変わりません。森の中では、植物が太陽の光を使って食べ物を作り(生産者)、それを動物が食べ、枯れた葉っぱを小さな生き物が土にかえす(分解者)という、命のつながりがバランスよく保たれているのです。

ルラスタコラム

森の中で大きな木が倒れて、ぽっかりと空が見える場所ができることがあります。これを「ギャップ」といいます。そこだけ光が差し込むので、ふだんは暗くて育てない植物が急いで成長するチャンスになるんですよ。

テストでの問われ方・理解度チェック

【基礎】 遷移の最終段階で、樹種の構成が安定し、大きな変化が見られなくなった状態を何というか。
極相(クライマックス)
【応用】 日本の多くの地域で極相に達したとき、森の主役となるのは「陽樹」と「陰樹」のどちらか。また、その理由は何か。
陰樹。森林が発達して林内が暗くなると、強い光を必要とする陽樹は育てなくなるが、日陰でも育つことができる陰樹は成長を続けられるため。
【実践】 極相林において、大木が倒れるなどして林床に光が差し込む場所が生じても、森全体の構成が維持されるのはなぜか。
できた隙間(ギャップ)で一時的に他の植物が育っても、最終的には再び周囲の陰樹が成長して隙間を埋め、安定した状態に戻る仕組み(ギャップ更新)があるため。

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