初期死亡率

一般小学生

まとめ

  • 個体群において、出生直後の極めて若い時期に死亡する個体の割合のこと。
  • 親による保護がない魚類や無脊椎動物、大量の種子を散布する植物などで高くなる傾向がある。
  • 生存曲線における「凹型(III型)」の特徴であり、多産によって種を維持する生存戦略と密接に関係している。

解説

初期死亡率は、ある生物の集団がどのように生き残り、次世代へ命を繋いでいくかを分析する上で重要な指標です。一般的に、魚類や多くの昆虫などは、生まれたばかりの時期に捕食されたり、厳しい自然環境に耐えられなかったりして、非常に多くの個体が命を落とします。このように、成長の早い段階で死亡する割合が高い状態を「初期死亡率が高い」と表現します。

初期死亡率が高い生物は、個々の生き残る確率が低い分、一度に大量の卵や種子を作ることで、少なくとも数個体は成体になれるよう工夫しています。これを「多産」の戦略と呼びます。一方で、哺乳類鳥類のように親が子を手厚く保護する種は、初期死亡率が低く抑えられるため、一度に産む子の数は少なくなります。このように、初期死亡率と産卵数(産子数)には、種の存続をかけた反比例的な相関関係が存在します。

コラム

具体的な例としてモンシロチョウを挙げると、卵から無事に成虫羽化)になれる確率はわずか0.6%程度と言われています。もし350個の卵が産み落とされたとしても、成虫になれるのは計算上わずか2匹ほどです。このように、初期死亡率が極めて高い種は、外敵による捕食などのリスクを計算に入れ、絶滅を避けるために膨大な数の次世代を供給し続ける戦略をとっています。

小学生のみなさんへ

生き物が生まれてすぐのころに、敵に食べられたり、厳しい環境かんきょうで死んでしまったりする割合のことを「初期死亡率」といいます。

魚や虫の多くは、一度にたくさんの卵を産みます。これは、生まれてすぐに死んでしまう個体こたいがとても多いため、少しでも生き残る仲間を増やすための作戦です。逆に、人間やライオンのように親が子どもを守る生き物は、生まれてすぐに死ぬことが少ないため、産む子どもの数は少なくなります。

このように、生き物は「たくさん産んで少し生き残る」か、「少なく産んで大切に育てる」か、それぞれの場所や暮らし方に合わせた方法で命をつないでいるのです。

ルラスタコラム

モンシロチョウは一度に300個以上の卵を産みますが、無事にチョウになれるのはたったの2匹くらいです。アリやクモなどの天敵に食べられてしまうことが多いからですが、その2匹がまた卵を産むことで、モンシロチョウの仲間は絶滅ぜつめつせずに続いていくのです。

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