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水蒸気

一般小学生

まとめ

蒸気
水が気体になった状態であり、無色透明で目には見えない不可視の物質

解説

物質の状態変化において、水が液体から気体へと変化する現象を気化と呼びます。これには液面から起こる「蒸発」と、液体の内部からも気化が始まる「沸騰」の2種類があります。標準気圧下では100℃で沸騰が起こり、この過程で水は元の液体のときよりも体積が約1600倍という劇的な膨張を示します。ポリエチレンの袋に少量の水を入れて加熱すると大きく膨らむ実験や、丸底フラスコ熱湯につけた際の水の吸い上げ現象などは、この体積変化や気圧差が主な原因です。

生物学的には、植物が根から吸い上げた水を葉の気孔から放出する「蒸散」が重要です。試験では、葉の表裏や茎からの蒸散量を計算で導き出す問題が頻出します。また、地学分野では、空気中に含まれる水蒸気が上昇気流によって冷やされ、凝結して水滴や氷の粒になることで雲が作られます。富士山にかかる「笠雲」は、湿った空気が山の斜面を上昇して水蒸気が凝結する現象であり、科学的にも高い確率で雨の前兆とされています。

コラム

江戸時代には「蘭引(らんびき)」と呼ばれる蒸留器が用いられ、液体を加熱して水蒸気にし、それを再び冷却して純度の高い液体を取り出す技術が普及していました。また、水は凍って氷になるときにも体積が増えますが、水蒸気になるときの膨張率(約1600倍)とは規模が全く異なります。冬場に水道管が破裂するのは、管内の水が凍って体積が増えるためです。化学実験では、水蒸気の存在を確認するために青色の塩化コバルト紙を用い、水に触れて桃色に変化する性質を利用します。氷と食塩を3対1で混ぜた寒剤を使えば、これらの状態変化を人工的に観察することも可能です。

小学生のみなさんへ

水が温められて、目に見えない「気体」になったものを「水蒸気」といいます。よく、やかんの口から出ている白いモヤを水蒸気だと思っている人がいますが、あれは小さな水のつぶ(液体)で、正しくは「湯気」と呼びます。本当の水蒸気は、空気の中にまざっていて目には見えません。

水が水蒸気になると、かさはなんと約1600倍にも広がります。また、植物も葉っぱにある「気孔きこう」という小さな穴から、水蒸気を外に出しています。これを「蒸散じょうさん」といいます。空気が冷やされて、目に見えなかった水蒸気が小さな水のつぶや氷のつぶに変わると、空に浮かぶ「雲」になります。

ルラスタコラム

寒い冬の夜に、水道の水を少しだけ出しっぱなしにすることがあります。これは、水道管の中の水が凍って氷になると、かさが増えて水道管を突き破ってしまうのを防ぐためです。水は、氷になっても水蒸気になっても、すがたを変えると体積(かさ)が変わる不思議な性質を持っているのですね。

テストでの問われ方・理解度チェック

【基礎】 水蒸気と湯気(白い湯気)の決定的な違いは何ですか。
水蒸気は無色透明で目に見えない「気体」ですが、湯気は水蒸気が冷えて小さな水の粒になった「液体」であり、白く目に見えるという違いがあります。
【応用】 水が沸騰して水蒸気に変化するとき、その体積(かさ)はおよそ何倍になりますか。
およそ1600倍です。この劇的な体積の変化は、ポリエチレンの袋に少量の水を入れて加熱すると大きく膨らむ実験や、蒸気機関の動力源などで確認できます。
【実践】 植物の「蒸散」に関する実験で、ワセリンを葉の裏側に塗ると、塗らないときと比べて減る水の量はどう変化しますか。その理由とともに答えなさい。
減る水の量は少なくなります。理由は、蒸散が盛んに行われる「気孔」の多くが葉の裏側に集まっており、ワセリンを塗ることでその出口がふさがれるためです。

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