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三重点

一般小学生

まとめ

三重点
物質の固体液体気体の3つの相が、熱力学的な平衡状態で共存する特定の温度圧力の点
  • 状態図において蒸気圧曲線融解曲線、昇華曲線が一点に交わる座標である
  • 物質固有の定数であり、不純物がない限り一定の値を保つ指標となる
  • 三重点以下の圧力では液体が存在できず、固体から気体へ直接変化する昇華が起こる

解説

物質の状態は温度と圧力によって決まり、これをグラフ化したものを状態図(相図)と呼びます。三重点は、固体・液体・気体の境界線がすべて交わる唯一の点です。この状態では、3つの相が互いに姿を変えながらも、全体としての割合が変化しない「平衡状態」にあります。

物質の三態の性質を比較すると以下のようになります。

状態 分子の様子 形状と体積
固体 決まった位置で振動する 形状・体積ともに一定
液体 比較的自由に動く 体積は一定だが形状は変化する
気体 空間内を激しく飛び回る 形状・体積ともに変化する

例えば、水の三重点は温度が約0.01℃(273.16K)、圧力が約611パスカル(約0.006気圧)という非常に低い圧力で現れます。私たちが生活する1気圧の世界では、水は温度によって氷・水・水蒸気と変化しますが、三重点はそれとは異なる特殊な条件下の現象です。

コラム

二酸化炭素の三重点は約5.1気圧、マイナス56.6℃です。私たちの住む1気圧の環境は二酸化炭素の三重点よりも圧力が低いため、固体であるドライアイスは液体にならず、直接気体へと昇華します。

また、水には「4℃で密度が最大になる」という特異な性質があります。冬の池で水面から氷が張るのは、冷やされた水が4℃になるまでは沈み、それより冷たくなると逆に軽くなって表面に留まるためです。なお、1gの氷を溶かすには約80カロリー、1gの水を蒸発させるには約540カロリーの熱量が必要であり、これらは相転移に伴う潜熱と呼ばれます。

小学生のみなさんへ

水には、こおった「氷」、液体の「水」、空気中の「水じょう気」という3つのすがたがあります。ふつうは温度によってどれか1つのすがたになりますが、特別な温度と空気の重さ気圧きあつ)の条件がそろうと、この3つが同時に存在する場所が生まれます。これを三重点さんじゅうてんといいます。

水の三重点さんじゅうてんは、温度が約0.01度で、空気がほとんどないようなとてもうすい場所で作ることができます。ふだんの生活では見ることができない、科学の不思議なポイントなのです。

ルラスタコラム

氷は水に浮きますよね。ふつうの物質は、液体よりも固体のほうが重くなるのですが、水は氷になると体積たいせきがふえて軽くなるというめずらしい性質を持っています。だから、寒い冬でも池の底まで全部こおらず、魚たちは生きていけるのです。

テストでの問われ方・理解度チェック

【基礎】 三重点とはどのような状態の点のことですか。
物質の固体・液体・気体の3つの状態が、平衡を保ちながら同時に共存している特定の温度と圧力の点のこと。
【応用】 ドライアイス(固体の二酸化炭素)が、通常の気圧下で液体にならず直接気体になるのはなぜですか。
二酸化炭素の三重点の圧力は約5.1気圧であり、私たちが生活する1気圧の環境は三重点よりも圧力が低いため、液体が存在できる領域を通らずに固体から気体へ直接変化する昇華が起こるから。
【実践】 水の三重点において、密閉容器内の氷・水・水蒸気の割合を一定に保ったまま放置すると、それぞれの量はどう変化しますか。
3つの状態が平衡状態にあるため、密閉容器内ではそれぞれの相の割合は見かけ上変化しない(ミクロな視点では状態変化が絶えず起きているが、互いに打ち消し合っている)。

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