まとめ
- 紅藻類やシアノバクテリアが保持する、水溶性の光合成補助色素の総称。
- クロロフィルが吸収しにくい青緑色から緑色の波長の光を効率よく吸収し、そのエネルギーをクロロフィルaへ伝達する。
- 海水によって減衰しやすい赤色光が届かない深海などの環境において、光合成を可能にする重要な役割を担う。
解説
フィコビリンは、スサビノリなどの紅藻類に多く含まれる色素であり、光合成における有効波長を広げる働きをします。太陽光が海中に入ると、波長の長い赤色光は浅い場所で吸収されてしまいますが、波長の短い青色や緑色の光は比較的深い場所まで到達します。フィコビリンはこれらの光を吸収できるため、他の植物が生育困難な深場でもエネルギーを獲得することが可能です。
光合成の速度は、光の強さや二酸化炭素濃度、温度などの要因によって変化します。光の強さが増すにつれて光合成量も増加しますが、ある一定の強さに達すると、それ以上光を強くしても速度が上がらなくなる「光飽和」という現象が見られます。また、光合成の結果として、有機物であるデンプンと酸素が生成されます。これらは植物の成長や、地球上の他の生物の生存を支える基盤となっています。
海の中に生えている海そう(のりなど)が、深い海の中でも元気に育つための「特別な色の成分」についてお話しします。ふつうの植物は太陽の光を使って、生きるための栄養と酸素を作ります。これを「光合成」といいます。
深い海の中には、太陽の光の中でも青色や緑色の光しかとどきません。フィコビリンは、この青色や緑色の光を上手にキャッチして、光合成を助ける役割を持っています。これがあるおかげで、光が弱い深い海でも海そうは生きていくことができるのです。
理科の実験では、水草に光を当てて出てきたあわを集め、火のついた線香を入れることがあります。線香の火がはげしく燃えたら、それは植物が酸素を作ったしょう拠です。植物は光や二酸化炭素を使って、わたしたちに必要な酸素や、自分の体を作るデンプンを作っているのですね。
おにぎりにまく「海苔(のり)」は、海の中では赤っぽい色をしていますが、火であぶるときれいな緑色に変わりますよね。これは、赤い色のフィコビリンが熱に弱くてこわれてしまい、もともとあった緑色のクロロフィルの色が目立つようになるからなんですよ。
記事の内容に誤りがありますか?
⚠️ 修正を提案する