たいばん(胎盤)

一般小学生

まとめ

  • 母体と胎児の間で、酸素栄養分の供給、および二酸化炭素や老廃物の排出を行うための器官。
  • 受精卵子宮内膜に着床した後に形成され、胎児の成長を支える生命維持装置として機能する。
  • 母体と胎児の血液は直接混ざり合わず、薄い膜を介して物質の受け渡しが行われる。

解説

胎盤は、受精卵が子宮内膜に着床した後に形成が始まり、胎児の成長を支える重要な器官です。胎児とは臍帯へその緒)を通じて接続されており、内部には絨毛(じゅうもう)と呼ばれる小さな突起状の組織が発達しています。この絨毛が母体の血液に浸るような構造をとることで、表面積を広げ、拡散などの原理により効率よく物質交換が行われます。

重要なのは、母子間の血液は直接混合されないという点です。これにより、血液型の不一致による免疫反応を防ぎつつ、必要な物質のみを選択的に透過させています。また、胎盤は妊娠を維持するためのヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)やプロゲステロン、エストロゲンといったホルモンを分泌する内分泌器官としての側面も持っています。

コラム

胎児の体内では、胎盤で得た酸素を効率よく全身に送るため、成体とは異なる特殊な血液循環(胎児循環)が行われています。心臓内には「卵円孔」や「動脈管」というバイパス経路が存在し、まだ機能していない肺を避けて血液が流れます。出生後、最初の呼吸産声)とともに肺呼吸が開始されると、これらの経路は速やかに閉じられ、成体と同じ循環経路へと切り替わります。

小学生のみなさんへ

お母さんのおなかの中で赤ちゃんが育つために、なくてはならない特別な組織が胎盤たいばんです。赤ちゃんはおなかの中にいる間、自分でごはんを食べたり、口で息を吸ったりすることができません。そこで、お母さんの体から栄養や酸素をもらうための「窓口」の役割をするのが胎盤たいばんです。

胎盤たいばんと赤ちゃんは「へそのお」でつながっています。お母さんから届いた栄養は、この「へそのお」を通って赤ちゃんの体へ運ばれます。逆に、赤ちゃんがいらなくなった二酸化炭素などは、胎盤たいばんを通してお母さんの体へ返されます。

赤ちゃんが生まれて自分のはいで呼吸を始めると、胎盤たいばんはその役割を終えて、赤ちゃんのあとに体の外へ出てきます。これを「後産(あとざん)」と呼びます。

ルラスタコラム

赤ちゃんとお母さんの血液は、実は直接混ざり合っていません。胎盤たいばんにあるとても薄い膜をはさんで、栄養や酸素だけをやり取りしているのです。これによって、お母さんと赤ちゃんの血液型が違っていても、お互いの体が攻撃し合うことなく安全に育つことができるようになっています。

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