まとめ
【定義】
質量を持つ物体同士が、互いに引きつけ合う力のことである。天文学においては、潮汐現象や月食といった現象を理解するための基礎となる概念である。
学習の要点
- 重要語句:引力、潮汐、大潮・小潮、月食
- 用語の意義:月の引力が海水の昇降に与える影響と、月・地球・太陽の位置関係による潮汐の周期性、および月食のメカニズムを把握する。
解説
引力は物体同士が引き合う力であり、地球における潮の満ち引き(潮汐現象)は、主に月の引力が海水を引き寄せることによって引き起こされる。この潮汐の大きさは、月と太陽の相対的な位置関係に依存する周期的な変化を示す。
月と太陽の引力が重なる配置となる「新月」および「満月」の時期には、両者の力が合わさることで干満の差が最大となる「大潮」が発生する。一方、月と太陽が地球に対して直角方向に位置し、それぞれの引力が打ち消し合う「上弦」および「下弦」の時期には、干満の差が最小となる「小潮」となる。このように潮汐は、月の満ち欠けの周期と密接に連動している。
また、天体の配置に関連する現象として「月食」がある。これは、公転する月が地球の影の中に入ることで発生する現象である。月が地球の影を西から東へと横切る過程で、月面が徐々に欠けていき、完全に影に入ると赤黒い皆既月食として観測される。地球の影は月の約3倍の直径を持っており、その影の中心付近を月が通過するかどうかによって、月食の継続時間や見え方が変化する。
補足
引力は物体の質量の積に比例し、距離の2乗に反比例する。潮汐に対しては、太陽は月よりも圧倒的に質量が大きいものの、地球からの距離が非常に遠いため、距離の近い月の引力のほうが太陽の約2倍の影響を及ぼしている。
参照: 学習指導要領準拠資料
小学生のみなさんへ
引力(いんりょく)とは、ものとものが引きつけ合う力のことです。私たちが地球の上に立っていられるのも、海の水が宇宙に飛んでいかないのも、この引力があるからです。
海の水がふくらんだり、ひいたりする「潮(しお)の満ち引き」は、主に月の引力によっておこります。月と太陽が一直線にならぶ「新月」や「満月」のときは、月と太陽の引力が協力しあって海水を強く引っぱるため、潮の動きが一番大きい「大潮(おおしお)」になります。
反対に、月と太陽の引力がじゃましあう時期(上弦の月や下弦の月)には、潮の動きが小さくなる「小潮(こしお)」になります。このように、潮の満ち引きは月の形と深い関係があります。
また、月が地球の影(かげ)の中を通るとき、月が欠けて見える「月食(げっしょく)」という現象がおこります。月が地球の影に入ると、月はまっ黒にならずに暗い赤色に見えるのがとくちょうです。
記事の内容に誤りがありますか?
⚠️ 修正を提案する