まとめ
- 光合成による二酸化炭素の吸収量と、呼吸による放出量が等しくなり、見かけ上の二酸化炭素の出入りがゼロになる際の光の強さ。
- 植物が生成する有機物の量と、生命維持のために消費する有機物の量がちょうどつり合う限界の明るさ。
- 植物の成長において、これ以上の光強度が必要となる基準点。
解説
植物は光の強さに応じて光合成量を変化させますが、呼吸は光の有無にかかわらず常に行っています。光が非常に弱い状態では呼吸量が光合成量を上回りますが、光を強くしていくと光合成量が増加し、ある一定の強さにおいて二酸化炭素の吸収量と放出量がちょうどつり合います。この地点が「補償点」です。
グラフ上で解析する場合、縦軸を二酸化炭素の吸収量(または有機物の蓄積量)、横軸を光の強さとすると、曲線が横軸(吸収量=0)と交わる点が補償点を示します。このとき、以下の関係式が成り立ちます。
光合成量 = 見かけの光合成量 + 呼吸量
補償点においては「見かけの光合成量」が0となるため、実際の光合成量と呼吸量が等しくなっていることがわかります。
また、植物の成長には水も不可欠です。根毛から吸収された水は道管を通って葉まで運ばれ、光合成の原料となります。葉の気孔から水分が放出される「蒸散作用」がポンプのような役割を果たし、この水の移動を支えています。補償点を超える光を得ることで、植物は初めて成長に必要な余剰の栄養分を蓄えることが可能になります。
植物は、太陽の光を浴びて栄養を作る「光合成」と、人間と同じように空気を取りこんでエネルギーを使う「呼吸」の2つを同時に行っています。
「補償点」とは、光の強さがちょうどいい具合になり、光合成で作られる栄養の量と、呼吸で使われる栄養の量がぴったり同じになる明るさのことです。このとき、外から見ると栄養が増えも減りもしない状態になります。
もし光がこの「補償点」よりも弱いと、植物は栄養を使い切ってしまい、うまく育つことができません。植物が大きく成長するためには、この点よりも強い光が必要なのです。
植物の中には、強い光が大好きな「陽生植物」と、暗い場所でも平気な「陰生植物」がいます。陰生植物は、この補償点がとても低いため、森の深い日陰でも少しの光で生きていくことができるんですよ。
記事の内容に誤りがありますか?
⚠️ 修正を提案する