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最高温度計

一般小学生

まとめ

  • ある一定期間内の最高気温を記録するための特殊な温度計です。
  • 管の一部に「くびれ(留点)」を設けることで、温度が下がっても液柱が戻らない仕組みになっています。
  • 医療用の水銀体温計も、この最高温度計の原理を応用した代表的な道具の一つです。

解説

最高温度計は、主に気象観測や医療現場で使用される計測器です。一般的な温度計との最大の違いは、温度が上昇した際の最高値を保持し続ける点にあります。この機能を可能にしているのが、球部のすぐ上にあるガラス管の非常に細い部分、いわゆる「くびれ」です。

温度が上がると、球部の中にある水銀膨張し、強い力でこの細いくびれを通り抜けて上昇します。しかし、周囲の温度が下がり始めると、水銀は収縮しようとしますが、くびれの部分で液柱が切れてしまいます。その結果、管の中に残された水銀の先端が、その期間の最高温度を示したまま止まる仕組みになっています。このように、一度上がった液柱が自然には戻らない構造を「留点(りゅうてん)」と呼びます。

コラム

最高温度計の数値をリセットして再利用するためには、遠心力を利用して水銀を球部に戻す必要があります。水銀体温計を使用する前に「振る」動作を行うのは、このためです。

また、気象観測においては、最高温度計と最低温度計が一体化した「最高最低温度計(通称:シルス温度計)」も広く普及しています。近年ではデジタル式のセンサーが主流となっていますが、物理的な仕組みを利用した最高温度計は、電源を必要とせず、長期間にわたって安定した記録を残せるという利点があります。

小学生のみなさんへ

最高温度計(さいこうおんどけい)は、決まった時間の中で「一番高かった温度」をそのまま教えてくれる、とても便利な温度計です。ふつうの温度計は、まわりの温度が下がると、中に入っている液体の高さもすぐに下がってしまいます。しかし、最高温度計は、一度上がった液体が勝手に下がらないような工夫がされています。

その秘密は、温度計の管の根元にある、とても細い「くびれ」にあります。温度が上がって中身がふくらむときは、いきおいよくこの「くびれ」を通って上がっていきますが、温度が下がって中身が収縮しゅうしゅくしようとするときは、この細い場所で液体が切れてしまい、上の方に残されるのです。だから、あとで見ても「一番暑かったときは何度だったか」がすぐにわかります。

みなさんの身近にある「体温計」も、実はこの最高温度計の仲間です。熱をはかったあと、わきから出しても体温の目盛りが下がらないのは、この「くびれ」のおかげなのです。使い終わったあとに手で振るのは、上の方に残った液体を元の場所に戻すためなんですよ。

ルラスタコラム

最高温度計は、江戸時代(えどじだい)の終わりごろに日本に伝わったといわれています。昔の人は、この温度計を使って、自分が寝ている間にどれくらい気温が上がったかを調べていたのかもしれませんね。今ではデジタル式が増えていますが、この「くびれ」の仕組みは、理科の実験などで今も大切に教えられています。

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