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蒸散

蒸散

出典: Wikipedia
一般小学生

まとめ

  • 植物体内の水分が水蒸気となり、主に葉に存在する気孔を通じて大気中へ放出される現象。
  • 根からの吸水を促進する負圧(引き上げる力)を生み出し、道管を通じた水や養分運搬を支える。
  • 気化熱によって植物体の温度上昇を抑制し、過酷な環境下での生存を可能にする調節機能。

解説

蒸散は、植物の生命維持において極めて重要な役割を果たしています。主に葉の裏側に多く分布する「気孔」がその出口となりますが、この開閉は気孔を取り囲む一対の「孔辺細胞」によって制御されています。孔辺細胞内の水分量(膨圧)が変化することで気孔が開き、光合成に必要な二酸化炭素を取り込むと同時に、水分を水蒸気として放出します。

この現象は単なる水分の排出ではなく、植物全体の物質循環を駆動するエンジンでもあります。葉から水が失われることで生じる負圧が、根から吸い上げられた水を道管を通じて上部へと引き上げる原動力となります。また、日差しが強く気温が高い時には蒸散を活発にすることで、気化熱により自らの体温を一定に保つ効果もあります。実験においては、塩化コバルト紙を用いて蒸散の有無を確認したり、ワセリンを用いて部位ごとの蒸散量を算出する対照実験がよく行われます。

コラム

植物は環境に合わせて、蒸散の効率を最大化するための多様な形態を備えています。例えば、日光を効率よく受けるための葉のつき方(葉序)には、互生対生輪生といった規則性が見られます。また、乾燥地帯に生息するサボテンは、葉を「棘(とげ)」に変化させることで蒸散を極限まで抑え、体内に水分を蓄える戦略をとっています。このように、蒸散という機能と植物の形態は、生存戦略として密接に関連しています。

小学生のみなさんへ

植物が根から吸い上げた水が、体の中から水蒸気になって外へ出ていくことを蒸散じょうさんといいます。人間が汗をかいて体温を下げたり、水分を入れかえたりするのと少し似ていますね。

水が出ていく場所は、主に葉の裏側にある「気孔きこう」という小さな穴です。この穴が開いたり閉じたりすることで、植物は体の中の水の量をうまく調節ちょうせつしています。また、葉から水が出ていくことで、ストローで吸い上げるように根から新しい水を吸い上げる力が生まれます。

理科の実験では、葉の表や裏にワセリンをぬって、どこから一番多く水が出ているかを調べることがあります。ほとんどの植物は、葉の裏側から一番多くの水を外に出していることがわかっています。

ルラスタコラム

バラの仲間の葉っぱは、茎を2周する間に5枚の葉がつく「2/5葉序(ようじょ)」という決まったルールで並んでいます。これは、どの葉にも太陽の光がしっかり当たるように工夫された、植物の知恵なのです。

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