まとめ
- 流水の三作用の一つで、浸食によって削られた土砂が水の流れによって下流へ運ばれる現象。
- 流速が速いほど、また流量が多いほど、より大きく重い礫を運ぶエネルギーが大きくなる。
- 運搬の過程で土砂同士が摩耗し、角が取れて丸みを帯びた形状へと変化していく。
解説
河川の流水には、地表を削る「浸食」、土砂を運ぶ「運搬」、そして土砂を積もらせる「堆積」という3つの主要な作用があり、これらを総称して流水の三作用と呼びます。運搬作用は、浸食作用によって生じた岩石や土砂を、水の運動エネルギーを利用して移動させるプロセスです。運搬される物質は、その大きさや重さ、そして流速によって運び方が異なります。微細な泥などは水中に浮遊して運ばれる「懸濁荷重(浮遊荷重)」となり、比較的大きな礫などは川底を転がったり跳ねたりしながら移動する「掃流荷重」となります。
一般的に、流速が速い上流部では運搬作用が非常に強く、巨大な岩石をも動かす力を持っています。しかし、傾斜が緩やかになり流速が落ちる中流から下流にかけては、運搬できる土砂のサイズが小さくなっていきます。この過程で、土砂は互いにぶつかり合い、物理的に削られることで、上流の角ばった石から下流の丸く小さな石へと変化します。また、流速の変化に伴い、運搬しきれなくなった土砂が堆積することで、扇状地や三角州といった特徴的な地形が形成されます。
川原の石の大きさを調査することで、その地点の流水のエネルギーを推定することができます。具体的な実習方法としては、1メートル四方の枠を設置し、その中の石を大きい順に100個選びます。それぞれの石の最も長い部分(長径)を測定して棒グラフにまとめることで、その場所の運搬能力や堆積環境を客観的に分析することが可能です。また、地層の中に含まれる礫の大きさや形状を観察することは、過去の河川の流速や環境を復元するための重要な手がかりとなります。
川を流れる水には、地面をけずる「浸食」、けずり取った土や石をはこぶ「運搬」、そしてはこんできたものを積もらせる「堆積」という3つのはたらきがあります。
「運搬」は、この中のはこぶはたらきのことです。水の流れが速いほど、重い石や大きな岩を遠くまで運ぶことができます。山の中のような流れが急な場所では、大きな石がゴロゴロとはこばれていきますが、流れがゆっくりになると、重い石からはこべなくなってその場に止まります。
石は下流へはこばれる間に、石どうしがぶつかったり、川の底に当たったりして、少しずつ角がけずれていきます。上流には角ばった大きな石が多いのに、下流に行くと丸くて小さな石や砂が多くなるのは、この「運搬」の途中で形が変わっていくからです。
川原にある石が丸いのは、長い時間をかけて旅をしてきた証拠です。上流から下流まで何十キロも運ばれる間に、角が取れてツルツルになります。石の形を見るだけで、その石がどれくらい遠くから運ばれてきたのかを予想することができるんですよ。
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