まとめ
- 物質が温度を上昇させたり、固体・液体・気体といった状態を変化させたりするために、外部からエネルギーを熱として取り込む現象。
- 固体が液体になる「融解」、液体が気体になる「気化」、固体が直接気体になる「昇華」の際に発生する。
- 状態変化が起きている間は、吸収された熱が分子間の結合を弱めるために使われるため、温度の上昇が停止し一定に保たれる。
解説
物質には固体・液体・気体の三つの状態があり、これを「物質の三態」と呼びます。物質を加熱すると、通常はそのエネルギーを吸収して温度が上がりますが、特定の温度(融点や沸点)に達すると、温度を上げる代わりに自分の状態を変えるために熱を使い始めます。
例えば、氷を加熱すると0度で溶け始めますが、すべての氷が水になるまでは、いくら熱を加えても温度は0度のまま変わりません。これは、吸収した熱が氷の粒子同士の結びつきを切り離すためのエネルギーとして消費されているからです。このように、状態変化に伴って出入りする熱を「潜熱」と呼び、グラフで見ると温度が一定に保たれる水平な線として現れます。このとき、物質は二つの状態(氷と水など)が共存した状態にあります。
氷を火にかけると、だんだん温度が上がって水になり、最後には湯気(水蒸気)になって消えてしまいますね。このように、まわりから熱をもらって、温度を上げたり姿を変えたりすることを「熱の吸収」といいます。
ふしぎなことに、氷が水に変わっている間や、水が沸騰して湯気になっている間は、いくら火を強めても温度は上がりません。もらった熱は、温度を上げるためではなく、氷を水に変えたり、水を湯気に変えたりする「変身」のために使われているからです。
石や鉄、アルコールなど、世の中にあるいろいろな物も、同じように熱を吸収することで姿を変えていきます。ドライアイスがけむりを出して小さくなるのも、まわりの熱をどんどん吸収して、いきなり気体に変身しているからなのです。
お風呂上がりに扇風機の風に当たると、とても涼しく感じますよね。これは、体についた水滴が熱を吸収して蒸発するときに、体の熱をいっしょに持っていってくれるからなんです。これを「気化熱」と呼びます。
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