冬芽

冬芽

出典: Wikipedia
一般小学生

まとめ

  • 樹木が冬季の低温や乾燥から内部組織を保護し、翌春に速やかに成長を再開するために形成する未発達の芽。
  • 夏から秋にかけて形成され、内部には春に展開する予定の葉(葉芽)や花(花芽)の原基が収められている。
  • 日照時間の変化(日長)や気温の低下を感知して形成される、植物における季節適応の代表的な形態である。

解説

多くの温帯・亜寒帯の樹木は、秋になると成長を停止し、厳しい冬を越すための冬芽を形成します。冬芽は乾燥や寒冷から身を守るため、芽鱗(がりん)と呼ばれる硬い鱗片で覆われる「鱗芽(りんが)」であることが一般的ですが、ミズキやムラサキシキブのように芽鱗を持たない「裸芽(らが)」も存在します。

これらの形成には、日照時間の変化(日長条件)が大きく関与しています。植物が季節を感知する生理機能は、長日植物短日植物における花芽形成のメカニズムと同様であり、秋の訪れとともに気温の低下や日長の短縮をトリガーとして、休眠状態へと移行します。これは動物冬眠渡りと同じく、生物生存率を高めるための生存戦略の一環です。

コラム

冬芽の観察は、冬季の樹木同定において極めて重要な指標となります。芽の形、色、配列(対生互生)、および葉が落ちた跡である「葉痕(ようこん)」の形状は種ごとに固有の特徴を持つためです。

また、冬芽が春に開花・展葉するタイミングは、一定期間の低温にさらされた後の累積温度によって制御されています。これにより、冬の最中に一時的に気温が上がっただけで誤って芽吹いてしまうリスクを回避し、確実に春が訪れた段階で成長を再開できるようになっています。

小学生のみなさんへ

冬の寒い間、公園や森の木をよく見てみると、枝の先に小さくてかたい「芽」がついているのを見つけることができます。これが「冬芽(ふゆめ)」です。

冬芽は、春になってから新しい葉っぱや花を出すための大切な準備です。中には、春に咲く花の赤ちゃんや、新しい葉っぱが小さくたたまれて入っています。木は夏から秋にかけて、この冬芽を少しずつ作って冬にそなえます。

冬の冷たい風や乾燥から中身を守るために、多くの冬芽は「芽鱗がりん」という、うろこのようなかたい皮でしっかりと包まれています。まるで、植物が冬用のコートを着ているみたいですね。このおかげで、氷点下になるような寒い日でも、中の大切な組織が凍らずに春を待つことができるのです。

ルラスタコラム

冬芽の形は木の種類によって全然違います。例えば、コクサギという木は「お猿さんの顔」のような形に見えることがあります。これは葉っぱが落ちたあとの跡(葉痕)と冬芽が組み合わさって見えるもので、冬の公園で「顔」に見える冬芽を探してみるのも楽しいですよ。

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