- 陽生植物
- 日当たりのよい場所でよく育ち、光補償点と光飽和点がともに高い植物
解説
陽生植物は、直射日光が十分に当たる開けた場所で効率よく成長するように適応した植物です。生理的な特徴として、光補償点(二酸化炭素の吸収量と放出量が等しくなる光の強さ)が高いことが挙げられます。これは呼吸速度が比較的大きいためであり、光の弱い環境ではエネルギー収支がマイナスになりやすく、生存には適しません。
一方で、光飽和点(光をそれ以上強くしても光合成速度が上昇しなくなる限界点)も非常に高いため、強い光の下では陰生植物を大きく上回る光合成を行うことが可能です。形態的には、葉が厚く柵状組織が発達した「陽葉」を形成することが多く、これによって強い光エネルギーを効率的に利用しています。
コラム
森林形成の過程(植生遷移)においては、日当たりの良い場所にまず侵入する先駆樹種(パイオニア植物)として重要な役割を果たします。代表的な樹種にはマツ、スギ、サクラ、ケヤキなどがあります。また、草本植物ではホウセンカやヒマワリなどが代表例です。実験においては、光の強さを変えて水草から出る気泡の数を数えることで、光の強さと光合成速度の関係(光-光合成曲線)を導き出す際によく用いられます。