フェーリング液

フェーリング液

出典: Wikipedia
一般小学生

まとめ

フェーリング液
還元性を持つ糖やアルデヒドを検出するための青色の試薬

解説

フェーリング液は、硫酸銅(II)水溶液であるA液と、酒石酸カリウムナトリウム(ロッシェル塩)および水酸化ナトリウム混合溶液であるB液を使用直前に等量混合して調製します。本来、強塩基性条件下では銅(II)イオンは水酸化銅(II)として沈殿してしまいますが、酒石酸イオンが銅(II)イオンとキレート錯体を形成することで、安定した深青色の溶液として存在することができます。

この溶液に還元性のある物質を加えて加熱すると、青色の銅(II)イオンが還元され、赤かっ色酸化銅(I)が沈殿します。グルコースやフルクトース、マルトースなどの還元糖はこの反応を示しますが、二糖類のスクロースは還元性を持たないため反応しません。この性質は、有機化合物の構造決定や、糖尿病の診断における尿糖検査の基礎原理としても広く知られています。

コラム

生物学の実験では、唾液によるデンプン消化を確認する際に頻繁に用いられます。デンプン自体はフェーリング液と反応しませんが、唾液に含まれる消化酵素アミラーゼによってデンプンが分解され、還元性を持つマルトース(麦芽糖)などが生成されると、フェーリング液を加えて加熱した際に赤かっ色の沈殿が生じます。

この酵素反応には温度が大きく関わっており、ヒトの体温に近い37℃付近で最も活発に働きます。一方で、沸騰させて酵素が失活した場合や、5℃程度の低温環境ではデンプンの分解が進まないため、フェーリング液の反応も起こりません。このように、フェーリング液は化学的な検出試薬としてだけでなく、生命現象における酵素の働きを可視化する重要な役割を担っています。

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