まとめ
- 鉄の表面に生じる緻密な酸化被膜で、一般に「黒さび」と呼ばれる物質です。
- 化学式はFe3O4で表され、天然には磁石の性質を持つ磁鉄鉱の主成分として存在します。
- 赤さびとは異なり、鉄の内部まで腐食が進むのを防ぐ保護膜としての役割を果たします。
解説
四三酸化鉄(Fe3O4)は、酸化鉄(II)と酸化鉄(III)が1:1の割合で含まれているとみなせる化合物です。そのため、一つの物質の中に酸化数が+2と+3の鉄原子が混ざっているという特徴があります。
日常生活では、中華鍋やボルトなどの表面を意図的に黒くする「黒染め」という処理に利用されています。これは、鉄を空気中で強く熱したり、高温の水蒸気と反応させたりすることで、表面に硬く安定した四三酸化鉄の層を作るためです。ボロボロとはがれやすい赤さび(酸化鉄(III)水和物)とは対照的に、この黒さびは鉄の表面を隙間なく覆うため、酸素や水が内部に浸透するのを遮断し、さらなる腐食を食い止めることができます。
みなさんは、公園の遊具などが茶色くボロボロになっているのを見たことがありますか?それは「赤さび」といって、鉄が空気中の酸素や水と反応して壊れていく様子です。
一方で、鉄には「黒さび」という特別なさびもあります。これが「四三酸化鉄」です。黒さびは赤さびと違って、鉄の表面をピタッと守ってくれるバリアのような役割をします。中華なべやネジが黒いのは、この黒さびのバリアを作って、鉄がボロボロにならないように工夫されているからです。
また、この物質は天然では「磁鉄鉱」という石に含まれています。その名前の通り、磁石にくっつく性質を持っているのが特徴です。鉄が酸素と結びついてさびる反応は、化学では「酸化」と呼びます。鉄に酸素が合体するので、さびた後の鉄はもとの鉄よりも重くなるという不思議な性質もあります。
使い終わったカイロが少し重くなっているのを知っていますか?実はカイロの中身は鉄の粉で、空気中の酸素と結びついて「さびる」ときに出る熱を利用しています。さびることで酸素と合体するので、使い終わったあとは重さがふえるんですよ。
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