まとめ
【定義】
窒素と水素からなる、刺激臭を持つ無色の気体(化学式:NH₃)。水に極めて溶けやすく、水溶液は弱塩基性(アルカリ性)を示す特性を持つ。
学習の要点
- 重要語句:刺激臭、上方置換法、アンモニア水、弱塩基性
- 用語の意義:空気より軽く、水への溶解度が著しく高いという物理的・化学的性質を理解し、適切な気体捕集法(上方置換法)を選択する判断基準を学ぶ。
解説
アンモニアは、窒素原子1つと水素原子3つが結合した極性分子である。最大の物理的特徴は、その高い水溶性と空気に対する密度の小ささにある。空気の平均分子量(約29)に対し、アンモニアの分子量は約17であるため、空気よりも軽い。
実験室での捕集においては、水に非常によく溶けるため水上置換法は使用できず、空気より軽いという性質を利用して「上方置換法」が採用される。この「水への溶解性」と「空気に対する重さ」の組み合わせが、捕集法を決定する論理的な因果関係となっている。
また、水溶液はアンモニア水と呼ばれ、フェノールフタレイン溶液を赤色に変える、あるいは赤色リトマス紙を青変させる塩基性を示す。実験室で発生させる際は、塩化アンモニウムと水酸化カルシウム(消石灰)を混合して加熱する方法が一般的である。
補足
アンモニアは工業的にはハーバー・ボッシュ法によって大規模に合成され、化学肥料の原料として人類の食糧生産を支える極めて重要な物質である。一方で毒性があり、粘膜を刺激するため、実験時には換気に細心の注意を払う必要がある。
参照: 学習指導要領準拠資料
小学生のみなさんへ
アンモニアは、鼻をつくような「つん」とした強いにおいがとくちょうの気体です。
アンモニアには、2つの大きな性質があります。1つめは「水にとてもよくとける」こと。2つめは「空気よりも軽い」ことです。
気体を集めるときは、この性質にあわせて方法をえらびます。アンモニアは水にとけやすいため、水の中で集めることはできません。また、空気よりも軽いため、ビンの口を上(上向き)にしておくと外ににげてしまいます。
そのため、ビンの口を下に向けて、上の方にたまった空気を追い出すようにして集める「上方置換法(じょうほうちかんほう)」という方法を使います。
水にとけると「アルカリ性」という性質になり、赤色のリトマス紙を青色に変える力を持っています。身近なところでは、畑の肥料(ひりょう)の材料などに使われています。
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