まとめ
- 花をつける茎のうち、葉をつけずに地中から直接伸びて花だけをつける特殊な茎のこと。
- 植物の茎が持つ「支持・通路」という基本機能に加え、環境適応や繁殖のために形態を変化させた「変態」の一種。
- タンポポやヒガンバナ、スイセンなどの植物に顕著に見られ、効率的に花を掲げる役割を持つ。
解説
植物の茎には、植物体を支える「支持」と、根から吸収した水や葉で作られた養分を運ぶ「通路」という2つの主要な役割があります。しかし、植物は生存戦略として、これらの基本機能以外に特化した役割を担うために茎の形を大きく変化させることがあります。これを茎の変態と呼びます。
例えば、サトイモやジャガイモなどの「地下茎」は養分の貯蔵を、イチゴの「匍匐茎(ランナー)」は新しい個体を増やす繁殖を担っています。また、ヘチマの「巻きひげ」は他物に絡みついて体を支え、ヤマノイモの「むかご」は養分を蓄えて繁殖に用いられます。本稿の主題である「花茎」もこうした変態した茎の一つであり、光合成を行う葉を伴わずに花のみを高く掲げることで、受粉を助ける昆虫に見つけやすくしたり、種子を遠くへ飛ばしたりする戦略をとっています。
植物の「くき」には、体をささえる役割と、水や栄養を運ぶ役割があります。でも、植物の中には、ふつうのくきとはちがう特別な形をしたものがあります。
たとえば、ジャガイモは土の中でくきがふくらんだ「地下茎」ですし、イチゴは地面をはうようにのびるくきを持っています。これらは、食べ物をたくわえたり、仲間をふやしたりするために形を変えたものです。
「花茎」も、その特別な形の一つです。ふつう、くきには葉っぱがつきますが、花茎は葉っぱをつけずに、地面から直接のびて花だけをささえます。タンポポの花の下にある、つるつるしたくきがその代表です。葉っぱがないことで、虫に花を見つけてもらいやすくしたり、タネを遠くに飛ばしたりするのに役立っています。
タンポポの花茎は、中がストローのように空洞になっています。これは、少ない材料でじょうぶな柱を作るための工夫なんですよ。植物の知恵はすごいですね!
記事の内容に誤りがありますか?
⚠️ 修正を提案する