放射

一般小学生

まとめ

解説

熱の移動には、物質内を振動が伝わる「熱伝導」、流体が移動して熱を運ぶ「対流」、そして物質を介さない「放射」の3つの形態があります。放射は、物体がその温度に応じた電磁波を放出することでエネルギーを運ぶ仕組みです。例えば、焚き火のそばにいると顔が熱く感じるのは、空気の対流だけでなく、火から直接放射される赤外線を皮膚が吸収しているためです。

地球規模の現象で見ると、太陽からの放射熱が地表に吸収されることでまず地温が上昇します。その後、温められた地面から再び放射(地球放射)が行われ、その熱が空気を温めることで気温が上昇します。太陽の南中高度が最も高くなる時刻と、地温や気温がピークに達する時刻にタイムラグが生じるのは、この熱の移動と蓄積に時間を要するためです。また、放射による熱の出入りは、夜間の放射冷却現象など、気象の変化を理解する上でも極めて重要な概念となります。

コラム

物体の表面の状態によって、放射の吸収率や放射率は異なります。一般に、黒くてザラザラした表面は放射を吸収しやすく、白くて光沢のある表面は放射を反射しやすい性質があります。この原理は、魔法瓶の内部が鏡面仕上げになっていること(放射による熱漏れを防ぐため)や、宇宙服が太陽放射を反射するために白くなっていることなど、身近な技術にも応用されています。

小学生のみなさんへ

太陽の光をあびると、体がポカポカとあたたかくなりますね。これは、太陽から熱が直接とどいているからです。このように、熱が空気などの間にあるものをとおさずに、光のように直接伝わることを「放射(ほうしゃ)」といいます。

熱の伝わり方には、ほかにも「伝導(でんどう)」や「対流(たいりゅう)」がありますが、放射はまわりに何もない真空しんくうの状態でも熱を伝えることができるのがとくちょうです。太陽の熱が宇宙をとおって地球にとどくのは、この放射のおかげなのです。

また、地面も太陽にあたためられると、熱を外に出します。これを「地面からの放射」とよびます。昼間に地面があたたまり、その熱が空気に伝わることで、わたしたちのまわりの気温が上がっていきます。太陽が一番高くなるお昼の12時よりも、気温が上がるのが少しおそくなるのは、地面があたたまるまでに時間がかかるからなのです。

ルラスタコラム

井戸の水が「夏はつめたくて、冬はあたたかい」と感じる理由を知っていますか?実は、地下深くの温度は1年中あまり変わりません。地面の表面は太陽の放射で温度がはげしく変わりますが、深い場所まではその熱が伝わりにくいからなのです。

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