まとめ
解説
対流は、主に液体や気体といった流体において発生する熱移動の形態です。物質は温められると、質量は一定のまま体積が膨張するため、単位体積あたりの重さである密度が減少します。例えば、96gで96cm³の水(密度1.0g/cm³)を加熱して体積が100cm³に増加した場合、密度は約0.96g/cm³に低下します。この密度の小さくなった部分は周囲より軽くなるため上昇を始め、その空いた場所に温度が低く密度の大きい流体が流れ込むことで、流体全体の循環が形成されます。
水や空気は固体に比べて熱伝導率が非常に低いため、静止した状態では熱が伝わりにくい性質を持っています。しかし、対流による物質そのものの移動が加わることで、熱を効率よく全体へ広げることが可能になります。以下に熱の伝わり方の違いをまとめます。
| 伝わり方 | 主な媒体 | 仕組み |
|---|---|---|
| 熱伝導 | 固体 | 物質内を熱が順に伝わる |
| 対流 | 液体・気体 | 物質そのものが移動して運ぶ |
| 熱放射 | 真空・空間 | 電磁波として直接伝わる |
おふろに入っているとき、上のほうだけ熱くて下のほうが冷たいと感じたことはありませんか?これは「対流」という現象が起きているからです。
水や空気は、温められると軽くなって上の方へ動き、冷たいものは重くなって下の方へ動くという性質があります。この動きによって、熱が全体に運ばれていくのです。理科の実験で、みそを入れた水を温めると、みそが下から上へ、そして上から下へとぐるぐる回る様子が見られます。これも対流の力です。
空気でも同じことが起こります。冬にエアコンで部屋を温めるとき、温かい空気は天井のほうにたまりやすいので、扇風機などで空気をまぜると部屋全体が温かくなります。このように、目に見えない空気や水も、温度のちがいによってたえず動いているのです。
魔法瓶(まほうびん)がずっと温かいのはなぜでしょう?実は、入れ物の壁の中を「真空」にして、空気をなくしているからです。空気がなければ対流が起きないので、熱が外に逃げにくくなるんですよ。
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