蒸し焼き(乾留)

一般小学生

まとめ

解説

通常、物質を加熱すると周囲の酸素と結びつく「酸化」が起こり、激しい場合には「燃焼」に至ります。しかし、乾留では密閉容器などを用いて空気を遮断した状態で加熱を行います。この環境下では、物質は燃える代わりに熱によって分子結合が切断され、複数の異なる物質へと分かれます。これを熱分解と呼びます。

具体的な例として木材の乾留が挙げられます。木材を加熱すると、固体の「木炭」、液体の「木酢液」や「木タール」、そして気体の「木ガス」に分解されます。木炭は炭素が主成分であり、アルコール都市ガスのように炎を上げて燃えるのではなく、炎を出さずに赤く光って燃える(表面燃焼)のが特徴です。一方、木ガスには水素メタンなどの可燃性成分が含まれており、これらは燃料として利用可能です。

コラム

実験室で木材の乾留を行う際は、試験管の口を加熱部よりもわずかに下げて固定します。これは、発生した液体が加熱されている熱い部分に流れ込み、試験管が急冷されて割れるのを防ぐための重要な安全策です。

また、石炭を乾留すると、固体のコークス、液体の石炭タール、気体の石炭ガスが得られます。コークスは鉄の精錬に欠かせない還元剤として、石炭ガスはかつて都市ガスの主成分として利用されるなど、乾留は近代工業を支える重要な技術の一つとなっています。

小学生のみなさんへ

むし焼き」とは、空気にふれさせないようにして、物を熱することです。理科の専門的な言葉では「乾留かんりゅう」と呼びます。

ふつう、物を火で熱すると空気の中の酸素さんそと結びついて燃えてしまいます。しかし、空気を入れないように工夫して熱すると、燃える代わりに別の物に分かれます。これを「熱分解」といいます。

たとえば、木をむし焼きにすると「木炭もくたん」になります。このとき、木の中から燃えやすいガスや、すっぱい液体なども出てきます。木炭もくたんは、木の中にあった炭素たんそという成分が残ったもので、炎を出さずにじわじわと赤く光って燃えるのがとくちょうです。

ルラスタコラム

バーベキューで使う「炭」は、このむし焼きの技術で作られています。大昔から人間は、木をむし焼きにして、より火力が強くて長持ちする炭を作り出し、生活に役立ててきたのです。

記事の内容に誤りがありますか?

⚠️ 修正を提案する
ルラスタマップ (3層表示) フルサイズで表示 (5層) ↗
マップを生成中…

最近見た用語
履歴をチェックしています…