一般小学生
まとめ
- 木材を空気を遮断した状態で加熱(乾留)した際に生成される、黒褐色で粘性を有する油状の液体。
- 主成分はフェノール類やクレオソートなどで、強い殺菌作用や防腐性を備えている。
- 木材の熱分解によって木酢液と共に得られ、医薬品や化学工業の原料として利用される。
解説
木材を密閉状態で強熱する「乾留(むし焼き)」を行うと、固体成分の木炭、可燃性ガスの木ガス、そして液体成分へと分解されます。この液体成分を静置して分離させた際、上層に浮かぶ水溶性の「木酢液」に対し、下層に沈殿する重く粘り気のある油状の部分が「木タール」です。
化学的には、フェノール、クレオソート、グアイアコールといった芳香族化合物が複雑に混ざり合った混合物です。これは物質が酸素と結びつく「燃焼(酸化)」とは異なり、熱によって分子がバラバラになる「熱分解」という化学変化の結果生じるものです。燃焼実験において、マグネシウムなどの金属は酸素と結びついて質量が増加しますが、木材の乾留では気体や液体が外部へ放出されるため、残った固体の質量は減少するという対照的な性質を持ちます。
小学生のみなさんへ
木を空気が入らないようにして「むし焼き」にすると、黒っぽくてドロドロした液体が出てきます。これが「木タール」です。木を焼くと、炭(すみ)ができるだけでなく、ガスや液体も出てくるのです。
木タールは、バイ菌をやっつける力がとても強いため、昔から薬や、建物をくさらせないための材料として使われてきました。理科の実験では、物を燃やすと重さが変わることを勉強しますが、木をむし焼きにすると、中からガスや液体が抜けていくので、残った炭はもとの木よりも軽くなります。
ルラスタコラム
木タールから作られる「クレオソート」という成分は、おなかの薬として有名な「正露丸」の独特なにおいのもとになっています。昔の人は、木からとれる成分が体に役立つことを経験から知っていたのですね。
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