国内由来の外来種

一般小学生

まとめ

国内由来の外来種
日本国内の元々生息していなかった地域に、人間活動によって国内の別の地域から持ち込まれた生物

解説

外来種とは、本来の分布域外へ人為的に導入された種を指し、国境を越えるか否かは問われません。国内由来の外来種は、日本国内の特定の地域にのみ生息していた種が、釣り人の放流や物資の輸送、ペットの遺棄などを通じて、本来生息していなかった国内の他地域へ定着したものを指します。

最大の問題は、多くの人々が「日本に元々いる種類だから放しても大丈夫」と誤解しやすい点にあります。しかし、数万年という長い年月をかけてその土地の環境に適応してきた「地域個体群」にとっては、同じ種であっても外部から持ち込まれた個体は異物であり、地域の生態系バランスを崩す大きな要因となります。

コラム

具体的な事例として、琵琶湖固有種であるハスやワタカが、アユの放流に混じって日本各地に広がった例や、本州のカブトムシが北海道に持ち込まれ、現地の生態系に影響を与えている例が有名です。

特に深刻なのが「遺伝的攪乱(いでんてきかくらん)」です。近縁な種や同じ種の別地域個体群と交雑することで、その地域特有の遺伝的な特徴が失われてしまいます。これは一度起こると二度と元に戻せないため、種を保存するだけでなく、地域ごとの多様性を守る視点が極めて重要です。

小学生のみなさんへ

「外来種」と聞くと、外国からやってきた生き物をイメージするかもしれません。でも、もともと日本にいる生き物でも、人間が別の場所に運んでしまうと「国内由来の外来種」になります。

たとえば、本州に住んでいるカブトムシを北海道の森に放すと、北海道の生き物たちにとっては外来種になってしまいます。もともとその場所にいた生き物の食べ物をうばったり、すみかを横取りしたりして、自然のバランスをこわしてしまうのです。

「日本にいる虫だから、どこに逃がしてもいいだろう」と考えるのは間違いです。その土地でずっと昔から生きてきた生き物たちの個性を守るために、飼っている生き物を別の場所に放さないようにしましょう。

ルラスタコラム

メダカも場所によって少しずつ遺伝子いでんしが違います。別の場所のメダカを池に放すと、その場所だけの特別なメダカがいなくなってしまうかもしれません。生き物を守るには、その場所の自然をそのままにしておくことが大切です。

テストでの問われ方・理解度チェック

【基礎】 国内由来の外来種とはどのような生物のことを指しますか。
日本国内の、本来は生息していなかった地域に、人間の活動によって国内の別の地域から持ち込まれた生物のこと。
【応用】 国内由来の外来種が、国外からの外来種と同様に問題視されるのはなぜですか。
地域の生態系バランスを崩すだけでなく、近縁種との交雑によってその地域固有の遺伝的特徴を消滅させる「遺伝的攪乱」を引き起こす恐れがあるため。
【実践】 カブトムシが北海道で「国内由来の外来種」として扱われる理由を、生物多様性の観点から説明しなさい。
本来、北海道にはカブトムシは生息していなかったが、人間が持ち込んだことで定着し、現地の在来種と資源を巡って競争したり、生態系を変化させたりして地域の生物多様性を損なうため。

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