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カッチュウソウ(褐虫藻)

一般小学生

まとめ

カッチュウソウ(褐虫藻)
サンゴなどの刺胞動物の組織内に共生し、光合成産物を宿主に供給する単細胞の藻類
  • サンゴの細胞内に住み、光合成によって酸素や有機物(栄養分)を宿主に提供する
  • 宿主であるサンゴからは、代謝産物である二酸化炭素窒素、リンなどを受け取る
  • 水温上昇などのストレスでサンゴから失われると、サンゴが白くなる白化現象を引き起こす

解説

褐虫藻は、主に造礁サンゴの細胞内に共生している直径約10マイクロメートルほどの単細胞藻類です。分類学上は渦鞭毛藻類に属します。サンゴは動物ですが、褐虫藻が光合成によって作り出す炭水化物アミノ酸といった栄養素を直接受け取ることで、栄養の乏しい熱帯の海でも巨大な骨格を形成し、サンゴ礁を築くことができます。

この関係は、褐虫藻がサンゴから光合成に必要な二酸化炭素や窒素、リンといった代謝排泄物を受け取ることで成立しており、互いに利益を得る「相利共生」の代表的な例です。以下に、サンゴと褐虫藻のやり取りをまとめます。

項目 サンゴ(宿主) 褐虫藻(共生者)
分類 動物(刺胞動物) 植物(単細胞藻類)
相手に与えるもの 住処、二酸化炭素、窒素、リン 酸素、有機物(糖・アミノ酸)
主な役割 骨格の形成、防御 光合成によるエネルギー生産

しかし、近年の地球温暖化に伴う海水温の上昇や、強い紫外線などの環境ストレスを受けると、サンゴは褐虫藻を体外へ放出してしまいます。これにより、サンゴの白い骨格が透けて見える「白化現象」が起こります。この状態が長引くと、サンゴは主要な栄養源を失い、最終的には死滅してしまいます。これは海洋生態系全体に深刻な影響を及ぼす問題となっています。

コラム

褐虫藻はサンゴだけでなく、イソギンチャクやシャコガイなどの動物とも共生することが知られています。特にシャコガイは、外套膜を広げて太陽光を効率よく褐虫藻に当てることで、その栄養を吸収しています。

また、近年の研究では、褐虫藻にも複数の系統(クレード)があることが分かってきました。高水温に強いタイプや、光が弱い環境に適応したタイプなど、環境の変化に対してサンゴが共生する褐虫藻の種類を入れ替えることで生き残ろうとする戦略も注目されています。

小学生のみなさんへ

サンゴは動物ですが、その体の中には「褐虫藻かっちゅうそう」という、とても小さな植物の仲間が住んでいます。この褐虫藻かっちゅうそうは、太陽の光を浴びて光合成こうごうせいを行い、サンゴが生きていくために必要な栄養えいようを作ってプレゼントしています。

サンゴはそのお返しとして、褐虫藻かっちゅうそうに住む場所を貸してあげたり、光合成こうごうせいに必要な二酸化炭素をあげたりしています。このように、お互いに助け合って生きているのです。

しかし、地球温暖化などで海の温度が上がりすぎると、褐虫藻かっちゅうそうはサンゴの体から出ていってしまいます。すると、サンゴは真っ白になってしまい、これを「白化現象はっかげんしょう」と呼びます。白くなったサンゴは栄養えいようが足りなくなって、そのままでは死んでしまうこともあるので、今とても心配されています。

ルラスタコラム

サンゴが赤や黄色、緑などカラフルに見えるのは、実は中に住んでいる褐虫藻の色が見えているからなんだよ。褐虫藻がいなくなってサンゴが白くなるのは、サンゴ自身の骨の色が透けて見えてしまうからなんだね。

テストでの問われ方・理解度チェック

【基礎】 褐虫藻はサンゴの体内で何を行って、サンゴに栄養分を供給していますか?
光合成
【応用】 褐虫藻とサンゴのように、異なる生物が一緒に生活し、互いに利益を得ている関係を何と言いますか?
相利共生(そうりきょうせい)
【実践】 海水温の上昇などにより褐虫藻がサンゴの体内から失われる現象を何と言いますか?また、その状態が続くとサンゴはどうなりますか?
白化現象。褐虫藻を失ったサンゴは、光合成による栄養供給が途絶えるため、その状態が長く続くと栄養不足で死滅してしまう

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