木タール

木タール

出典: Wikipedia
一般小学生

まとめ

乾留木酢液熱分解質量保存の法則

解説

木材を密閉状態で強熱する「乾留(むし焼き)」を行うと、固体成分の木炭可燃性ガス木ガス、そして液体成分へと分解されます。この液体成分を静置して分離させた際、上層に浮かぶ水溶性の「木酢液」に対し、下層に沈殿する重く粘り気のある油状の部分が「木タール」です。

化学的には、フェノール、クレオソート、グアイアコールといった芳香族化合物が複雑に混ざり合った混合物です。これは物質が酸素と結びつく「燃焼酸化)」とは異なり、熱によって分子がバラバラになる「熱分解」という化学変化の結果生じるものです。燃焼実験において、マグネシウムなどの金属は酸素と結びついて質量が増加しますが、木材の乾留では気体や液体が外部へ放出されるため、残った固体の質量は減少するという対照的な性質を持ちます。

コラム

木タールに含まれる成分は、産業から医療まで幅広く活用されています。特にクレオソートは、古くから胃腸薬(正露丸など)の主成分として利用されているほか、木材の腐食を防ぐ防腐剤や、ゴムの配合剤としても重要です。

また、乾留の過程で生じる各物質の比率や、燃焼前後の質量の変化を計算することは、化学反応における「質量保存の法則」を理解する上で非常に重要な単元となります。例えば、メタンの燃焼計算や金属の酸化反応における質量比(銅4gに対し酸素1gが結合するなど)と同様に、木材の分解もまた、物質の構成要素が形を変えて移動するプロセスの一つとして捉えることができます。

小学生のみなさんへ

木を空気が入らないようにして「むし焼き」にすると、黒っぽくてドロドロした液体が出てきます。これが「木タール」です。木を焼くと、炭(すみ)ができるだけでなく、ガスや液体も出てくるのです。

木タールは、バイ菌をやっつける力がとても強いため、昔から薬や、建物をくさらせないための材料として使われてきました。理科の実験では、物を燃やすと重さが変わることを勉強しますが、木をむし焼きにすると、中からガスや液体が抜けていくので、残った炭はもとの木よりも軽くなります。

ルラスタコラム

木タールから作られる「クレオソート」という成分せいぶんは、おなかの薬として有名な「正露丸」の独特なにおいのもとになっています。昔の人は、木からとれる成分が体に役立つことを経験から知っていたのですね。

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