まとめ
【定義】
過酸化水素水とは、過酸化水素(H₂O₂)の水溶液のことである。二酸化マンガンなどの触媒を加えることで、酸素と水に分解される性質を持つ。
学習の要点
- 重要語句:触媒(二酸化マンガン)、水上置換法、下方置換法、石灰水、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム
- 用語の意義:酸素と二酸化炭素という、気体の基本的な発生方法と性質を理解するための代表的な物質である。
解説
過酸化水素水に触媒として二酸化マンガンを加えると、激しい反応を伴って酸素が発生する。この際、二酸化マンガンは反応を促進する役割を果たすが、自身は変化しない。
実験装置としては、コック付きのろうとを備えた三角フラスコを用い、発生した気体を水上置換法によって集気びんに集める。水上置換法を用いる理由は、酸素が水に溶けにくい性質を持っているためであり、純度の高い気体を得るのに適しているからである。
一方、二酸化炭素には特有の化学的性質がある。二酸化炭素を石灰水(水酸化カルシウム水溶液)に通すと、水に不溶な炭酸カルシウムが生成され、液が白く濁る。しかし、さらに二酸化炭素を通し続けると、水に溶けやすい炭酸水素カルシウムに変化するため、液は再び無色透明に戻る。
また、二酸化炭素は空気よりも密度が大きいため、斜面上に並べたろうそくに上から流し込むと、下にある火から順番に消えていく様子が観察される。水に対する溶解性については、水を入れたペットボトルに二酸化炭素を充填して振ると、気体が水に溶けて内部の圧力が下がるため、容器が内側にへこむ現象が見られる。
補足
過酸化水素は強力な酸化剤としての側面もあり、工業的にはパルプの漂白や殺菌剤として広く利用されている。また、石灰水が再透明化する反応は、自然界では鍾乳洞の形成プロセス(石灰岩の浸食)と同様の原理である。
参照: 学習指導要領準拠資料
小学生のみなさんへ
過酸化水素水(かさんかすいそすい)は、酸素を作るときによく使われる液体です。二酸化マンガンという黒い粒にこの液体をかけると、あわが出て酸素が発生します。
酸素を集めるときは、水の中で集める「水上置換法(すいじょうちかんほう)」を使います。これは、酸素が水に溶けにくいという性質を利用した方法です。
次に、二酸化炭素(にさんかたんそ)の性質について説明します。二酸化炭素は空気よりも重いため、高いところから流すと下にたまっていきます。実験で、斜めに置いたろうそくの火が下から順番に消えるのは、二酸化炭素が下にたまっていき、火が燃えるのに必要な酸素を追い出してしまうからです。
また、二酸化炭素には「石灰水(せっかいすい)」を白く濁らせるという特徴があります。面白いのは、白く濁ったあともさらに二酸化炭素を送り続けると、もう一度透明に戻るということです。これは、水の中に二酸化炭素がたっぷり溶け込むことで、白く濁っていた粒が水に溶ける形に変わるためです。
水を入れたペットボトルに二酸化炭素を入れて振ると、ペットボトルがベコッとへこみます。これは、二酸化炭素が水にたくさん溶けて、中の空気が減るために起こる現象です。
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