まとめ
- 金属が酸やアルカリなどの水溶液と化学反応を起こし、別の物質へと変化しながら液体中に溶け出す現象。
- この過程で多くの場合、無色・無臭で最も軽い気体である水素が発生し、水上置換法によって採集される。
- 溶解後の水溶液を蒸発させると元の金属とは異なる性質の固形物が残るため、単なる混合ではなく化学変化であることが示される。
解説
アルミニウム、亜鉛、鉄などの金属に塩酸を加えると、激しい反応を伴って金属が溶解し、気体が発生します。このとき発生する気体は水素であり、無色・無臭で、あらゆる気体の中で最も軽いという性質を持ちます。水素は非常に燃えやすく、酸素と結合して燃焼すると水(水蒸気)を生成します。実験において、逆さにした試験管に集めた水素に火を近づけると、音を立てて燃え、試験管の内側が生成された水滴によって曇る様子が観察されます。
気体の採集には、水素が水に溶けにくい性質を利用した「水上置換法」が用いられます。これは、水槽の中で水を満たした試験管にガラス管を通し、発生した気体で水を押し出す方法です。また、金属が溶解した後の液体を蒸発皿などで加熱し、水分を飛ばすと、白い粉末状の固形物が残ります。例えばアルミニウムを塩酸で溶かした場合、残る物質は「塩化アルミニウム」であり、元のアルミニウム(金属)とは電気を通さないなど全く異なる性質を持ちます。このことから、金属の溶解は化学反応による物質の転換であることが証明されます。
金属の溶解は、金属のイオン化傾向と密接に関係しています。一般に、水素よりもイオン化傾向が大きい金属が酸に溶けて水素を発生させます。また、アルミニウムや亜鉛のように、酸だけでなく強いアルカリ水溶液にも溶ける金属は「両性金属」と呼ばれます。これに対し、金や白金のようにイオン化傾向が極めて小さい金属は、通常の酸には溶解しません。
アルミニウムや鉄などの金属を、塩酸などの特別な液体に入れると、あわを出して溶けて見えなくなることがあります。これは、ただ溶けて消えたのではなく、金属が別の物質に変わって液体の中にまざった状態です。この現象を「金属の溶解」と呼びます。
このときに出てくるあわの正体は「水素」という気体です。水素は色もにおいもなく、すべての気体の中で一番軽いという特徴があります。集めた水素に火を近づけると「ポン」と音を立てて燃え、水ができることも大きな特徴です。
また、金属が溶けた後の液体を火にかけて、水を蒸発させてみると、あとに白い粉のようなものが残ります。この粉は、もとの金属のように電気を通したりはしません。このことから、金属が全く別の新しい物質に変わってしまったことがわかります。
金やプラチナといった金属は、ふつうの酸には溶けないとても強い性質を持っています。これらを溶かすには「王水(おうすい)」という、特別な液体を混ぜ合わせた非常に強力な酸が必要になります。
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