まとめ
- 哺乳綱単孔目に分類され、哺乳類でありながら殻のある卵を産む「卵生」という極めて原始的な特徴を保持する動物。
- オーストラリア東部およびタスマニア島に固有の種であり、くちばしや水かき、毒を持つ蹴爪など、独自の進化を遂げた身体構造を持つ。
- 有性生殖を行う動物の中でも、爬虫類的な特徴と哺乳類的な特徴を併せ持つため、脊椎動物の進化過程を研究する上で極めて重要な存在。
解説
カモノハシは、脊椎動物亜門哺乳綱単孔目に属する。通常の哺乳類は、母親の胎内で子が育つ「胎生」をとるが、カモノハシは例外的に卵を産んで子を増やす。これは、陸上で生活する脊椎動物が乾燥から胚を守るために獲得した仕組みの名残である。卵から孵化した後の子は、母親の腹部にある乳腺から分泌される母乳を飲んで成長するが、カモノハシには乳首が存在せず、皮膚からにじみ出た乳を子が舐めとるという特殊な授乳形態をとる。
外見上の特徴も顕著であり、カモのような平らなくちばし、ビーバーのような平たい尾、カワウソのような水かきのある足を持ち、半水生の生活に高度に適応している。特にくちばしには微弱な電気を感知する受容器(電気受容)があり、濁った水の中でも獲物である小魚や甲殻類が発する筋肉の電気信号を正確に捉えることができる。また、オスの後ろ足には毒を分泌する蹴爪があり、これは他の哺乳類にはほとんど見られない防御および攻撃手段である。
カモノハシは、オーストラリアに住んでいるとてもふしぎな動物です。体は毛でおおわれていて、赤ちゃんにミルクをあげて育てる「哺乳類(ほにゅうるい)」の仲間ですが、ふつうの哺乳類とはちがって、鳥やヘビのように卵を産みます。
見た目もとても変わっています。カモのような平らなくちばし、ビーバーのような平たいしっぽ、カワウソのような水かきのある足を持っています。水の中で泳ぐのが得意で、くちばしにある特別なセンサーを使って、にごった水の中でもエサを見つけることができます。
お母さんには乳首がありません。おなかの皮膚からにじみ出てくるミルクを、赤ちゃんがペロペロとなめて育ちます。このように、いろいろな動物の特徴をあわせ持っているため、進化のなぞを解くカギとして世界中で注目されています。
カモノハシが初めて発見されたとき、あまりにもいろいろな動物が混ざったような姿をしていたため、イギリスの学者は「だれかが別の動物のパーツをぬい合わせた偽物(にせもの)だ!」と本気で疑ったという有名なエピソードがあります。
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