学習目安 | 小: B | 中: B | 高: A

ボルボックス

ボルボックス

出典: Wikipedia
一般小学生

まとめ

ボルボックス
淡水に生息する緑藻類の一種で、数百から数万個の細胞が球状に集まって形成される定数群体(コロニー)
  • 光合成を行う植物的性質と、鞭毛で移動する動物的な性質を併せ持つ
  • 単細胞生物から多細胞生物への進化の過程を解明する上で重要な研究対象
  • 群体の中に「娘群体」を作る無性生殖や、精子と卵による有性生殖を行う

解説

ボルボックスは、直径0.5〜1mm程度の球体状の群体を形成する微生物です。個々の細胞はクラミドモナスに似た構造を持ち、2本の鞭毛と光を感知する眼点、そして光合成を行う葉緑体を持っています。群体表面の細胞が鞭毛を同期させて動かすことで、水中を回転しながら光の方向へ移動(正の光回性)します。

生物学的には、個々の細胞が独立して生きる「単細胞生物」から、役割を分担して一つの個体を作る「多細胞生物」へと進化する中間段階の生物として注目されています。実際に、群体内の細胞は運動を担う体細胞と、生殖を担う生殖細胞に分化しており、原始的な多細胞化の兆候が見られます。

項目 ボルボックス クラミドモナス
生活形態 群体(多数の細胞の集合) 単細胞(1個の細胞)
大きさ 約0.5〜1mm(肉眼可) 約0.02mm(顕微鏡)
細胞の分化 体細胞と生殖細胞の分化あり 分化なし
コラム

ボルボックスの繁殖には、無性生殖と有性生殖の2通りがあります。環境が良いときは、群体の中に「娘群体」と呼ばれる小さな球体を作り、親の群体が壊れることで新しい個体が放出されます。一方、環境が悪化すると精子と卵を作り、受精卵(シスト)となって乾燥や低温に耐える有性生殖を行います。

名前の由来はラテン語の「volvere(回転する)」で、その名の通りくるくると回りながら泳ぐ姿が特徴的です。1700年頃に微生物学の父レーウェンフックによって発見されました。池や田んぼなどの淡水に広く分布しており、春から夏にかけてよく見られます。

小学生のみなさんへ

ボルボックスは、池や田んぼの中に住んでいる、とても小さな生き物です。大きさは1ミリくらいで、緑色のボールのような形をしています。顕微鏡けんびきょうで見ると、小さな粒がたくさん集まって一つの大きなボールを作っているのがわかります。これを「群体ぐんたい」と呼びます。

ボルボックスのすごいところは、植物と動物の両方の特徴を持っていることです。植物のように太陽の光を浴びて栄養を作る「光合成こうごうせい」をしますが、動物のように自分の力で泳ぐこともできます。ボールの表面にある細い毛のような「鞭毛べんもう」をみんなでいっしょに動かして、くるくると回りながら光のある方へ進んでいきます。

ボールの中には、さらに小さな「赤ちゃんボール」が入っていることがあります。これが大きくなると、外側のボールが割れて、中から新しいボルボックスが飛び出してきます。まるで小さな宇宙船のような、不思議で美しい生き物です。

ルラスタコラム

ボルボックスという名前は、ラテン語で「回転する」という意味からつけられました。その名の通り、ダンスを踊るようにくるくると回りながら泳ぐ姿は、顕微鏡の世界でも特に美しいといわれています。ぜひ理科の授業などで探してみてくださいね。

テストでの問われ方・理解度チェック

【基礎】 ボルボックスのように、多数の細胞が球状に集まって一つの個体のように活動する集団を何といいますか。
群体(定数群体)
【応用】 ボルボックスが植物と動物の両方の性質を持つとされるのはなぜですか。
葉緑体により光合成を行う植物的な面と、鞭毛を使って自ら移動する動物的な面を併せ持っているため。
【実践】 ボルボックスの繁殖方法について、環境が良いときと悪いときの違いを説明してください。
環境が良いときは群体内に娘群体を作る無性生殖を行い、環境が悪化すると精子と卵による有性生殖を行って受精卵(シスト)で休眠します。

記事の内容に誤りがありますか?

⚠️ 修正を提案する
ルラスタマップ (3層表示) フルサイズで表示 (5層) ↗
マップを生成中…

まだ閲覧履歴がありません