まとめ
- 物質が熱エネルギーを吸収し、固体から液体へと状態を変化させる物理現象。
- 融解が起きている間、物質の温度は「融点」で一定に保たれ、加えられた熱はすべて状態変化のために消費される。
- 一般に融解すると体積は増加するが、水(氷)は水素結合による隙間の多い結晶構造を持つため、液体になると体積が減少する。
解説
物質を構成する粒子は常に熱運動を行っています。固体の状態では粒子が互いに強く引き合い、規則正しく並んでいますが、加熱によって熱エネルギーを得ると粒子の振動が激しくなります。やがて粒子同士の結びつきを振り切って自由に動き回るようになり、流動性を持つ液体へと変化します。これが融解の仕組みです。
融解の最中に吸収される熱を「融解熱」と呼びます。例えば氷の場合、1gあたり約80カロリー(約334J)の熱を吸収します。この間、外部から熱を与え続けても、そのエネルギーはすべて粒子の配列を崩すために使われるため、物質全体の温度は上昇しません。この「温度が変わらない」という性質は、物質の純度を確認する指標としても利用されます。
氷をあたたかい場所に置いておくと、溶けて水になりますね。このように、固体が熱を吸収して液体に姿を変えることを融解といいます。ふだんの生活では「溶ける」と言いますが、理科ではこれを融解と呼んで、ほかの変化と区別しています。
ふつう、物は固体から液体になると、ほんの少しだけ体積(かさ)が大きくなります。しかし、水だけは特別な性質を持っていて、氷が溶けて水になると逆に体積が小さくなります。冷凍庫で凍らせたペットボトルがパンパンにふくらんでいるのは、水が氷になるときに大きくなるからです。溶けて水に戻ると、ふくらみもおさまります。
また、氷が溶けている間は、いくら熱を加えても温度は0度のまま変わりません。加えられた熱が、氷を水に変えるためにすべて使われてしまうからです。全部溶けて水になってから、ようやく温度が上がり始めます。
氷に塩をふりかけると、ふつうの氷よりもずっと冷たくなるのを知っていますか?氷が溶けるときにまわりの熱をうばう現象を利用すると、マイナス20度くらいまで温度を下げることができます。これを使えば、むかしの人は冷凍庫がなくてもアイスクリームを作ることができたんですよ。
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