- 水蒸気噴火
- 地下水がマグマの熱で加熱されて沸騰し、その膨大な圧力によって周囲の岩石とともに爆発的にふき出す現象
解説
水蒸気噴火は、地下深部のマグマから伝わる熱エネルギーが地下水を加熱し、液体から気体へ急激に相変化(水蒸気爆発)を起こすことで発生します。この噴火の最大の特徴は、噴出物の大部分が火山体を構成していた既存の岩石(非本質物)であり、新しいマグマ由来の物質(本質物)をほとんど含まない点にあります。
マグマ自体が地表に噴出する「マグマ噴火」や、マグマと水が直接接触して混ざり合う「マグマ水蒸気噴火」とは、噴出物の組成や発生メカニズムによって区別されます。2014年に発生した御嶽山の噴火は、この水蒸気噴火の典型的な事例として知られており、突発的な発生が登山者らに甚大な被害をもたらしました。
コラム
水蒸気噴火は、マグマの直接的な上昇を伴わない場合が多いため、予兆となる火山性地震や地殻変動が極めて微小であるという特徴があります。そのため、現在の観測技術をもってしても、噴火の直前に正確な予測や警告を出すことが非常に困難な火山現象の一つです。
防災上の観点からは、気象庁が発表する「噴火警戒レベル」に注意を払う必要があります。レベル1(活火山であることに留意)からレベル5(避難)まで設定されており、レベル2では火口周辺規制、レベル3では入山規制が行われます。登山や観光の際は、対象の山がどのレベルにあるのか、規制範囲はどこまでなのかを事前に把握しておくことが不可欠です。