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フロン

一般小学生

まとめ

フロン
炭素、フッ素、塩素などが結合した化合物の総称で、オゾン層破壊や地球温暖化の原因となる物質
  • 化学的に安定しており、かつては冷蔵庫の冷媒やスプレーの噴射剤として多用された
  • 成層圏で紫外線により分解される際、塩素原子放出してオゾン層を連鎖的に破壊する
  • 特定フロンはモントリオール議定書により全廃され、現在は代替フロンへの移行が進んでいる

解説

フロン(フルオロカーボン)は、無色・無臭・不燃性で化学的に極めて安定しているという特徴を持ちます。この性質から、20世紀半ばには「夢の物質」として工業製品に広く利用されました。しかし、大気中に放出されたフロンは分解されずに成層圏まで到達します。そこで強い紫外線を浴びると分解され、塩素原子を放出します。この塩素原子が触媒となり、1個の塩素原子で数万個以上のオゾン分子を連鎖的に破壊し、オゾンホールを形成する原因となります。

現在、環境問題への対策として、オゾン層破壊係数の高い「特定フロン」から、オゾン層を破壊しない「代替フロン」への切り替えが行われています。しかし、以下の表に示す通り、代替フロンにも別の環境リスクが存在します。

項目 特定フロン(CFC・HCFC) 代替フロン(HFC)
オゾン層破壊 破壊する(強い) 破壊しない
温室効果 非常に強い 非常に強い
主な用途 古い冷蔵庫、洗浄剤 現在のエアコン、冷蔵庫
現在の規制 生産輸入が原則禁止 段階的な削減が進行中
コラム

1987年に採択された「モントリオール議定書」により、世界的にフロンの規制が始まりました。この国際的な取り組みは環境保護における成功例の一つとされていますが、新たな課題も浮上しています。代替フロン(HFC)はオゾン層こそ破壊しませんが、二酸化炭素の数千倍に及ぶ強力な温室効果ガスであるため、2016年のキガリ改正によって代替フロン自体の生産抑制も義務付けられるようになりました。現在は、オゾン層を破壊せず温室効果も低い「ノンフロン」製品(アンモニアやイソブタンなどを使用)の開発と普及が急がれています。

小学生のみなさんへ

フロンは、むかし冷蔵庫やエアコンを冷やしたり、スプレーの中身をいきおいよく出したりするために使われていた物質です。燃えにくくて、人間には毒がない便利なものとして「夢の物質」と呼ばれていました。

しかし、空に流れていったフロンは、地球を強い紫外線しがいせんから守ってくれている「オゾン層」というバリアをこわしてしまうことがわかりました。オゾン層がボロボロになると、太陽の光が強くなりすぎて、私たちの体に悪いえいきょうをあたえてしまいます。

今では、オゾン層をこわすフロンは世界中で作らないように決められています。かわりに「代替フロン」というものが使われていますが、これは地球をあたためてしまう「地球温暖化」の原因になるため、これからはもっと環境にやさしいものに変えていく必要があります。

ルラスタコラム

南極の上空には、オゾン層がうすくなって穴のようになった「オゾンホール」という場所があります。世界中でフロンを使わないように努力した結果、この穴は少しずつ小さくなってきているといわれています。みんなの努力で地球のバリアを守っているのですね。

テストでの問われ方・理解度チェック

【基礎】 フロンが環境に放出された際、成層圏において引き起こす最も大きな環境問題は何ですか。
オゾン層を破壊し、有害な紫外線が地上に届きやすくなることで、皮膚がんや白内障の増加、生態系への悪影響を引き起こす原因となります。
【応用】 フロンはなぜ、地表付近で分解されずに成層圏まで到達することができるのですか。その性質上の理由を答えなさい。
フロンは化学的に非常に安定した性質を持っており、放出されても対流圏では分解されず、長い時間をかけて成層圏まで到達してしまうためです。
【実践】 「代替フロン」はオゾン層を破壊しない性質を持ちますが、なぜ排出を抑制しなければならないのですか。その理由を簡潔に説明しなさい。
代替フロンはオゾン層を破壊しないものの、二酸化炭素の数百倍から数万倍という非常に強力な温室効果を持っているため、地球温暖化防止の観点から排出抑制が求められています。

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