まとめ
- 恒温動物でありながら、冬眠期間中に代謝を著しく抑制し、周囲の気温に合わせて体温を低下させる適応戦略のこと。
- エネルギー消費を最小限に抑えるための高度な省エネ機能であり、コウモリやヤマネなどの小型哺乳類に特有の性質である。
- 外気温に依存して体温が変化する変温動物(カエル型)とは異なり、能動的に体温調節のセットポイントを下げる「異温性」としての側面を持つ。
解説
動物が厳しい冬を越すための戦略には、温暖な地域へ移動する「渡り」や、活動を最小限に抑える「冬眠」があります。冬眠時の体温変化は、動物の特性によって大きく3つの型に分類されます。1つ目は、気温の低下とともに体温が直線的に下がるカエルなどの「カエル型(変温動物)」。2つ目は、冬眠中も体温を比較的高く一定に保つクマなどの「クマ型(恒温動物)」。そして3つ目が、コウモリやヤマネに見られる「コウモリ型」です。
コウモリ型は、本来は体温を一定に保つ能力を持つ恒温動物ですが、冬眠中は周囲の気温に合わせて体温を曲線的に低下させます。これは、体温を維持するために必要なエネルギー消費を極限まで削るための適応です。このように、環境に合わせて体温を変化させる性質を「異温性」と呼び、厳しい環境下での生存率を高める重要な仕組みとなっています。
みなさんは、冬になると動物たちがどうしているか知っていますか?食べ物が少なくなる寒い冬を乗りこえるために、ぐっすり眠って過ごす動物がいます。これを「冬眠」といいます。
ふつう、人間やコウモリのような「恒温動物(体温をいつも一定に保つ動物)」は、まわりが寒くても体の中は温かいままです。しかし、コウモリやヤマネという動物は、冬の間だけは特別です。エネルギーを節約するために、まわりの気温に合わせて自分の体温をわざと下げて眠るのです。これを「コウモリ型」の冬眠と呼びます。
もし体温を高いままにしようとすると、たくさんのエネルギーを使ってしまいます。コウモリたちは、体をわざと冷たくすることで、少ないエネルギーで春まで生きのびることができるのです。
ヤマネは冬眠中、まるでボールのように丸まって、さわっても起きないほど深く眠ります。体温が0度近くまで下がることもあり、その姿から「森の妖精」とも呼ばれているんですよ。
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