まとめ
- 温度の異なる物体を接触させた際、高温の物体から低温の物体へ熱が移動し、最終的に全体の温度が等しくなった状態。
- 外部との熱の出入りが無視できる孤立系では、高温の物体が失った熱量と低温の物体が得た熱量は等しくなる(熱量保存の法則)。
- 熱の移動(伝熱)が止まり、マクロな視点で温度変化が観測されなくなった物理的な安定状態を指す。
解説
熱平衡に達する過程では、熱エネルギーが高温部から低温部へと移動します。この熱の伝わり方には、物質内を振動が伝わる「伝導」、流体が移動する「対流」、電磁波として放出される「放射」の3つの形態があります。実験において、高温の湯に氷水を浸したビーカーを入れると、湯の温度は下降し、氷水の温度は上昇します。これらを時間軸のグラフで表すと、両者の曲線は徐々に近づき、最終的に一つの一定値に収束して水平な直線となります。この水平になった状態が熱平衡です。
計算演習では、混合後の水温を求める問題が頻出します。物質ごとに熱の伝えやすさ(熱伝導率)や温まりにくさ(比熱)が異なるため、これらを考慮した熱量の計算が不可欠です。また、熱平衡の状態では物質の性質も安定するため、温度上昇に比例して気体の体積が増加する「シャルルの法則」の基礎概念や、温度計に用いる液体の膨張特性を理解する上でも、この平衡状態の把握が前提となります。
あついお湯の中に冷たい氷を入れると、お湯は少しずつぬるくなり、氷はとけて水になり、やがてどちらも同じ温度になりますね。このように、温度がちがうものがくっついたときに、あつい方から冷たい方へ熱がうつって、最後にはどちらも同じ温度になった状態のことを「熱平衡」といいます。
熱の伝わり方には、金ぞくなどを伝わる「伝導(でんどう)」、水や空気が動いて伝わる「対流」、はなれた場所まで熱がとんでいく「放射」の3つの種類があります。どんな伝わり方でも、熱は必ず「あついところから冷たいところ」へと移動します。そして、まわりとの熱のやり取りがなくなれば、ずっと同じ温度のまま安定します。
体温計で熱をはかるのも、この「熱平衡」を利用しています。体温計をわきにはさんでしばらく待つのは、体温計の温度が体と同じ温度(熱平衡の状態)になるのを待っているからなんですよ。
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