フェーン現象

フェーン現象

出典: Wikipedia
一般小学生

まとめ

  • 湿った空気が山を越えて吹き降りる際、気温が上昇し乾燥する現象
  • 上昇時の温度低下率よりも下降時の温度上昇率が大きいために発生する
  • 日本では日本海側での猛暑や火災、融雪被害の原因となることが多い
フェーン現象
湿った空気が山を越えて反対側に吹き降りる際、水蒸気放出して乾燥し、気温が急上昇する現象

解説

空気が山の斜面に沿って上昇する際、周囲の気圧が下がることで膨張し、温度が低下します。このとき、湿った空気は水蒸気凝縮して雲や雨を作る過程で「潜熱」を放出するため、温度の低下率は100mにつき約0.5度(湿潤断熱減率)にとどまります。

山頂を越えて反対側の斜面を吹き降りる際には、水分を雨として放出した後のため空気は乾燥しています。乾燥した空気が下降する際の温度上昇率は100mにつき約1.0度(乾燥断熱減率)となるため、上昇開始時よりも高い温度となってふもとに到達します。この温度変化率の差が、風下側での急激な気温上昇を引き起こすメカニズムです。

コラム

日本では、台風日本海を通過する際に太平洋側からの風が中部山岳地帯を越えて日本海側で発生するケースや、冷たく湿った「やませ」が奥羽山脈を越えて日本海側に高温をもたらすケースが代表的です。気象衛星「ひまわり」の画像では、風上側で雲が発生し、風下側で雲が消えている様子が確認できることがあります。また、日本上空を流れる偏西風の影響や地形要因が重なると、最高気温が30度を超える「真夏日」や35度を超える「猛暑日」の原因となり、火災の延焼や急激な融雪による雪崩被害を招くこともあります。

小学生のみなさんへ

山をこえた風が、反対側の町でとてもあつくなる現象を「フェーン現象」といいます。海からのしめった風が山にぶつかると、山のこちら側で雨をふらせます。すると、水分をなくしてカラカラにかわいた空気が山をこえていきます。

このかわいた空気は、山をくだるときに温度が急に上がりやすいという特徴があります。そのため、山の反対側では気温が上がって、とてもあつくて乾燥した風がふくことになるのです。

日本では、夏の台風や、日本海側の地域でよく見られます。急にあつくなると、田んぼの作物がかれたり、火事が広がりやすくなったりするので注意が必要です。

ルラスタコラム

富山県の砺波平野などでは、このあつい風や強い冬の風から家を守るために、家のまわりに「屋敷林やしきりん」という木を植えています。家がバラバラにはなれている「散村さんそん」という景色も、土地の特徴に合わせた工夫の一つですよ。

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