まとめ
- シオカラトンボのメス、および未成熟なオスの個体を指す俗称。
- 麦わらのような鮮やかな黄色い体色に黒い斑紋を持つことが名前の由来である。
- 生物学的には「性的二型」の一例であり、成熟したオスとは外見が大きく異なる。
解説
ムギワラトンボは、トンボ科に属するシオカラトンボ(学名: Orthetrum albistylum speciosum)の特定の形態を指す言葉である。この種は、性別や成長段階によって体色が変化する「性的二型」が顕著に現れる。成熟したオスは、腹部全体に灰白色の粉を帯び、その姿が塩を振ったように見えることから「シオカラ(塩辛)」と呼ばれる。これに対し、メスは生涯を通じて、またオスも羽化直後の未成熟な段階では、麦わらを思わせる黄色い体色を維持する。
このような外見の差異は、繁殖戦略や生存戦略に深く関わっている。メスが黄色いのは、産卵の際に草むらや水辺の植物に紛れやすく、外敵から身を守るための保護色としての機能があると考えられている。一方、成熟したオスが白くなるのは、縄張り争いやメスへのアピールのために目立つ必要があるためとされる。形態面では、メスの腹部先端には卵を産むための「産卵管」が発達しており、オスの腹部にある「副性器」や「尾毛」の形状とは明確に区別できる。
ムギワラトンボという名称は、あくまで慣習的な呼び名であり、図鑑などで調べるときは「シオカラトンボ」の項目を確認する必要がある。また、シオカラトンボに似た近縁種(オオシオカラトンボやハラビロトンボなど)のメスも黄色い体色をしているが、これらは通常ムギワラトンボとは呼ばれない。観察の際は、胸部の模様や大きさの違いに注目することで、正確な種を特定することができる。
ムギワラトンボは、有名な「シオカラトンボ」のメス(お母さん)や、まだ大人になりたてのオスの呼び名です。麦わら帽子のような、こい黄色い色をしているので、この名前がつきました。
シオカラトンボのオスは、大人になると体が白っぽくなって「塩」をふったような色になります。でも、メスはずっと黄色のままです。これは、草むらの中でたまごを産むときに、敵に見つかりにくい色をしているからだといわれています。
虫の中には、このようにオスとメスで見た目がぜんぜんちがう種類がたくさんいます。つかまえたときは、おなかの先の形や色をよく見て、オスかメスかたしかめてみましょう。
トンボのオスとメスを見分ける一番のポイントは、おなかの先です。メスにはたまごを産むための「産卵管」という小さな出っぱりがあります。色だけでなく、体のつくりを観察するのも楽しいですよ!
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