まとめ
【定義】
水上置換法とは、水に溶けにくい性質を持つ気体を、水槽の中で逆さにした容器(集気びんや試験管)の中に送り込み、水と置き換えて捕集する方法である。
学習の要点
- 重要語句:水上置換法、二酸化炭素、炭酸水素ナトリウムの熱分解、炭酸カルシウムと塩酸の反応、下方置換法
- 用語の意義:気体の溶解性や密度に応じて最適な捕集方法を選択することは、化学実験における基礎技術である。水上置換法は気体の捕集量を視覚的に確認でき、空気の混入が少ないため純度の高い気体を得られる利点がある。
解説
水上置換法は、発生した気体が水に溶けにくい場合に最も推奨される捕集方法である。容器内にあらかじめ満たされていた水が気体によって押し出されるため、捕集された気体の量を正確に把握できる。また、容器の口が水中にあるため、外気の混入を最小限に抑えることが可能である。
二酸化炭素を発生させる手法としては、石灰石(炭酸カルシウム)に塩酸を加える化学反応や、炭酸水素ナトリウムを加熱して熱分解させる方法が一般的である。二酸化炭素は水にわずかに溶ける性質を持つが、空気よりも密度が大きいため、純度を重視する場合は水上置換法、簡便さを重視する場合は下方置換法が用いられる。
実験装置の構成においては、三角フラスコやコック付きろうと、水槽などが用いられる。炭酸水素ナトリウムを加熱する際は、発生した液体が加熱部に流れて試験管が破損するのを防ぐため、試験管の口をわずかに下げて固定する必要がある。捕集した気体が二酸化炭素であることを確認するには、火のついたマッチを近づけて消えるかを確認する、あるいは石灰水を用いて白濁するかを確認する手法が取られる。
補足
水上置換法で気体を集める際、実験開始直後に発生する気体は装置内の空気を含んでいるため、しばらく時間を置いてから捕集を開始するのが通例である。また、加熱を止める際には、水槽の水が逆流して試験管が割れるのを防ぐため、必ず先にガラス管を水から抜く必要がある。
参照: 学習指導要領準拠資料
小学生のみなさんへ
水上置換法(すいじょうちかんほう)は、水の中で気体を集める方法です。水を入れた入れ物を水槽(すいそう)の中で逆さまにして、そこへ泡(あわ)として出てくる気体を送り込み、水と入れかえるようにして集めます。
この方法は、水に溶けにくい気体を集めるのに向いています。入れ物の中の水が減っていく様子が見えるので、どのくらい気体がたまったかがひと目でわかるのが便利なところです。
理科の実験では、二酸化炭素(にさんかたんそ)を集めるときによく使われます。二酸化炭素は、石灰石(せっかいせき)に塩酸(えんさん)をかけたり、ベーキングパウダーの成分である炭酸水素ナトリウムを熱したりすると発生します。
集めた二酸化炭素の中に火のついたマッチを入れると、火がすぐに消えます。これを確認することで、気体が正しく集まったかどうかを調べることができます。
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