学習目安 | 小: S | 中: S | 高: S

水上置換法

水上置換法

出典: Wikipedia
一般小学生

まとめ

水上置換法
水に溶けにくい性質を持つ気体を、水槽の中で逆さにした容器に送り込み、水と置き換えて捕集する方法
  • 空気の混入を最小限に抑えられるため、極めて純度の高い気体を捕集できる
  • 容器内の水が押し出される体積から、発生した気体の量をリアルタイムで視覚的に把握できる
  • 酸素、水素、窒素などの水に溶けにくい気体や、一部の微溶性の気体に用いられる

解説

水上置換法は、気体の「水への溶解性」が低いことを利用した最も標準的な捕集技術です。あらかじめ水で満たした集気びんや試験管を水中で転倒させ、発生した気体を泡として導入することで、容器内の水を外部へ押し出して気体を回収します。

この手法の最大の利点は、容器内の空気を完全に排除できるため、上方置換法や下方置換法に比べて不純物の少ない気体が得られる点にあります。また、反応速度の測定や、過酸化水素水の濃度と酸素発生量の比例関係を調べるような定量的な実験において、気体の体積を正確に測定できるため非常に有効です。例えば、亜鉛やアルミニウムに塩酸を加えた際の水素発生量や、炭酸カルシウムに塩酸を加えた際の二酸化炭素発生量の計算問題など、定量的な考察が必要な場面で多用されます。

捕集方法 適した気体の性質 メリット 代表的な気体
水上置換法 水に溶けにくい 純度が高く、捕集量が目視できる 酸素、水素、窒素
上方置換法 水に溶けやすく空気より軽い 水に溶ける気体を集められる アンモニア
下方置換法 水に溶けやすく空気より重い 水に溶ける気体を集められる 二酸化炭素、塩化水素
コラム

実験上の重要な安全管理として、加熱を伴う実験(酸化銀の熱分解など)では、加熱を止める前に必ずガラス管を水から抜かなければなりません。これは、加熱停止による装置内の温度低下に伴い圧力が下がり、水槽の水が逆流して高温の試験管を破損させるのを防ぐためです。

また、実験開始直後に発生する気体は、装置内に元々存在していた空気を含んでいるため、数秒待ってから捕集を開始するのが一般的です。二酸化炭素のように水にわずかに溶ける気体であっても、正確な体積測定が必要な場合は、水面に油を浮かせて溶解を遮断した上で水上置換法が採用されることもあります。捕集後は、気体が容器に満たされたことを確認するため、二酸化炭素であれば火のついたマッチを近づけて消えるか確認するなどの操作が行われます。

小学生のみなさんへ

水上置換法(すいじょうちかんほう)は、水に溶けにくい気体を集めるときに使う方法です。水を入れた水そうの中で、水でいっぱいにしたびんを逆さまにして、そこに気体を送り込みます。すると、気体が水の代わりにびんの中に入っていき、水が押し出されていきます。

この方法の良いところは、空気がまざらないので、純粋じゅんすいな気体を集められることです。また、びんの中の水が減った分だけ気体がたまったことがわかるので、どれくらいの量の気体ができたかを目で見ることができます。

酸素や水素、窒素ちっそなどは水に溶けにくいので、この方法で集めます。二酸化炭素は少し水に溶けますが、どれくらい発生したかを正確に調べたいときには、この方法を使うことがあります。実験では、過酸化水素水に二酸化マンガンを加えたり、亜鉛やアルミニウムに塩酸を加えたりして気体を作ります。

ルラスタコラム

二酸化炭素をペットボトルの水に溶かしてふると、ペットボトルがへこむことがあります。これは、気体の二酸化炭素が水に溶けて、中の体積が小さくなるからです。水上置換法を使うときは、このように「水に溶けるかどうか」という気体の性質せいしつを知っておくことがとても大切です。

テストでの問われ方・理解度チェック

【基礎】 水上置換法で気体を集める際、最も適しているのはどのような性質を持つ気体ですか。
水に溶けにくい性質を持つ気体。
【応用】 上方置換法や下方置換法と比較して、水上置換法で気体を集める最大の利点は何ですか。
容器内の空気をあらかじめ水で追い出してから捕集するため、空気の混入が極めて少なく、純度の高い気体が得られる点。また、水が押し出される量で気体の発生量を視覚的に確認できる点。
【実践】 加熱して気体を発生させる実験で、火を消す前に必ずガラス管を水槽から出さなければならないのはなぜですか。
加熱をやめると装置内の温度が下がり、内部の圧力が低下することで水槽の水が逆流し、高温の試験管が割れてしまうのを防ぐため。

記事の内容に誤りがありますか?

⚠️ 修正を提案する
ルラスタマップ (3層表示) フルサイズで表示 (5層) ↗
マップを生成中…

まだ閲覧履歴がありません