まとめ
- 工業的に広く利用される代表的な金属であり、熱を伝える性質(熱伝導)や電気を通す性質を持つ。
- 塩酸や希硫酸などの酸と反応しておだやかに水素を発生させ、燃焼させると激しく火花を出して酸化鉄(黒色)に変化する。
- 生物学的にはヒトの血液中のヘモグロビンに含まれる重要な成分であり、酸素と結びついて全身に運ぶ役割を担う。
解説
鉄は、理科の実験において熱の伝わり方や化学反応の性質を学ぶための主要な素材です。熱伝導の観点では、銅やアルミニウムと比較して熱を伝える速度が遅いという特徴があります。銀の熱伝導率を100とした指標において、鉄はこれら他の主要金属に比べて半分以下の数値を示しますが、非金属や液体に比べれば極めて高い伝導性を持つ「良導体」に分類されます。
化学的な性質としては、酸との反応性が挙げられます。塩酸やうすい硫酸に鉄を入れると、アルミニウムや亜鉛よりもおだやかな速度で反応し、水素を発生させながら溶けていきます。また、鉄を空気中で加熱・燃焼させると、酸素と結びついて質量が増加し、黒色の酸化鉄へと変化します。この酸化物に水素を反応させると、酸素が取り除かれて元の鉄に戻る「還元」という現象も観察できます。
鉄は、わたしたちのまわりで一番よく使われている金属です。理科の実験では、熱の伝わり方や、薬との反応を調べる時によく使われます。
まず、熱の伝わり方についてです。鉄のぼうを熱すると、熱は温度の高い方から低い方へと伝わっていきます。これを「伝導」といいます。鉄は、銅やアルミニウムと比べると、熱が伝わるスピードがゆっくりという特徴があります。
次に、化学の反応です。鉄を塩酸という液体に入れると、あわを出して少しずつとけていきます。このあわの正体は「水素」という気体です。また、鉄をはげしく燃やすと、火花を散らして「酸化鉄」という黒いかたまりに変わります。これは鉄が空気中の酸素と結びついたためです。
実は、わたしたちの体の中にも鉄はあります。血が赤いのは、鉄を成分に持つ「ヘモグロビン」が含まれているからです。ヘモグロビンは、体中に酸素を運ぶ大切な仕事をしています。
甘エビのおすしに乗っている「青いつぶつぶ」を見たことはありますか?あれはエビの卵です。エビやカニの仲間は、人間のように鉄ではなく「銅」を使って酸素を運んでいるため、血や卵が青く見えることがあるんですよ。
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